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エッチな体験談

昼は淑女で夜は淫乱な妻

  
私はあるサークルで妻と知り合った。

妻は凄い美人と言う訳でも無く、特に目立つ存在では無かったが、笑顔が可愛くて清潔感があり、いつも皆よりも一歩下がって微笑んでいる様な大人しい性格に惹かれて交際を申し込んだ。
妻は既に29歳だったが、いざ付き合ってみると半年経ってもキスすら許さず、どこか性的に問題があるのかとさえ思った事もある。
その問題が、過去に酷い性的虐待を受けたか、以前付き合っていた男に暴力的なセックスを強いられて、精神的に受け付けない様になっているとすれば上手くやって行く自信など無かったが、妻に惚れてしまっていた私は更に半年付き合ってから結婚した。

すると意外にも初夜では拒むことなくスムーズに終わり、妻が処女だった事にも安心して今まで拒んでいた理由を聞くと、信じられない事に「結婚して、子供が欲しいからという目的があれば良いけれど、そうではなくて、ただ本能を曝け出すだけの行為は、恥ずかしくて出来なかった」と言う。
その後も私が誘えば拒否する事も無く、子供もすぐに出来たのだが、何年経っても妻はあくまでも受身で何もせず、私が覆い被さる体位以外は嫌がって受け付けない。
そのような妻は、他人からもセックスとは無縁に見えるらしく、家で友人達と飲んだ時に「子供が一人いるという事は、優子さんも、最低でも一回はセックスをしたことになるよな」と、からかわれたほどだ。
確かに妻は、拒みはしないが好きな方では無かったと思う。
おそらく自分を全て曝け出すことが恥ずかしくて、楽しむどころでは無かったのだろう。
そんな妻が変わり始めたのは、35歳を過ぎた頃からだ。

その頃娘が自分の部屋で眠るようになった事も大きかった様だが、徐々に感じ方が激しくなり、言葉には出さないものの色気のある下着を着けるなどして、遠回しにではあるが妻からも誘ってくるようになる。
おまけにどの様な体位も拒まなくなり、私もその様な妻の変化が嬉しくて、妻の要求には全て応えていたが、半年もして娘が小学校に上がった頃には、生理の時以外毎晩のように迫られるようになり、5歳上の私には流石に毎晩は応えられない。

「あのー・・・言い難いのだけれど・・・」

「夫婦じゃないか。何でも言ってみろよ」

「アダルト・・・ビデオを・・・」

「AV?」

「他のお母さん達が・・・最近のは凄いと話していて・・・最近のも何も、私は一度も見たことが無いから・・・」

早速借りてきて見せると、最初は恥ずかしそうに横目で見ていた妻も、次第に私の存在など目に入らなくなり、画面に釘付けになって瞬きもしないで見入っていた。
あの妻が、AVを見て呼吸を乱しているのを見て興奮し、次第にダビングされたビデオは増えていく。
その後いつの頃からか、妻はビデオを真似するようになり、今迄なら私も腰を使わないと物足りなかったフェラも、少しでも油断すると出されてしまいそうになるほど巧になった。
妻が上になった時も、今迄なら恥ずかしそうにじっとしているだけだったので私が下から突き上げていたが、ビデオを見るようになってからは自ら積極的に動くようになり、時にはスクワットをしているかのように、大きく股を開いて上下に激しく動く事もある。
私はその様な妻に満足していたが、妻の欲求はそれだけに止まらない。

「あんなのでされて、本当に気持ちいいのかな?あんなのを使われたら、どの様な感じなのだろう?」

ビデオを見ながらそう言う妻に「バイブを買ってやろうか?」と言うと、流石に「怖いから私には無理」と言ったが「じゃあローターを買ってやろうか?」と言う問いかけには、恥ずかしそうに俯きながら「はい」と答えた。
小道具が1つ加わった事でセックスの巾が広がり、妻は以前にも増して快感を貪る様になっていったが、妻の急激な変化に驚いてばかりいた私も、昼は淑女で夜は娼婦の様な妻を楽しんだ。
そんな妻にまた変化が訪れたのは、娘が2年生になった頃だ。
今度はセックスの回数が激減し、終いには私が誘っても「ごめんなさい。お仕事で疲れてしまって」と言って拒否するようになる。
仕事というのは、娘が小学生になったのを機会に、一年前からパートとして勤め出した縫製工場。
連日拒む妻に浮気を疑ってみたが、私には大胆になれても、未だに海水浴場でも水着になれない妻が、私以外に裸体を晒すなど考えられず、妻に限ってそれは無いと打ち消す。

逆に私は妻の体を心配し、一度医者に看てもらう様に勧めるが、妻はただの疲れだと言って行こうとしない。

「私はミシンを担当しているから、この様なこともあるらしいの。最初の頃は張り切っているし、慣れない仕事で緊張しているから逆に感じないらしいけれど、細かな仕事だから一年くらい経って慣れた頃に、根を詰めていた疲れが一度に出ることがあるらしくて。大丈夫だから心配しないで。ありがとう」

しかしその後も拒否され続け、セックスレスの状態になってしまう。

「夫婦生活も出来ないほど疲れるのなら、そんな仕事は辞めてしまえ」

「ごめんなさい。ようやく慣れてきた仕事だから続けたいの。今日は大丈夫だから」

渋々妻は応じたが、いざ始まってしまうと以前よりも激しく乱れ、久し振りのセックスで興奮した私が今迄に無いほど責め続けると、我を忘れた妻は、最後に私を奈落の底に突き落とすような言葉を叫んで果てた。

「オメコ・・イク~!」

セックスに積極的になっていた時でも、妻がその様な言葉を口にした事は一度も無く、仮に以前見たビデオが浮かんで真似をしたとしても、持っているビデオに出て来るのはオマンコと言う呼び方だが、確かに妻はオメコと言った。
私は不信感でいっぱいになったが、妻はその様な言葉を口にした事すら覚えていない。
情けない事に、妻が浮気しているかも知れないと思っただけで、私は吐きそうになるほど動揺し、真実を知るのが怖くて自分の中で必死に打ち消して、妻の行動を調べる事すらせずに逃げていたが、私の気持ちなど知る由もない娘に止めを刺される。

「お母さん。今日どこに行ったの?社長のおじちゃんと一緒に、黒くて大きな車に乗っていたよね」

娘は以前妻が忘れ物をした時に、一度職場に連れて行ってもらった事があり、その時社長からお菓子をもらったので顔を覚えていて、理科の授業で川に行った時、その社長が運転する車の助手席に妻が乗っていたのを見たと言う。
妻に疑いを持つ前なら、気にもしないで聞き流していたかも知れないが、私は新聞を読む振りをしながら、妻と娘の会話に聞き入っていた。

「えっ・・・ええ・・・社長のおじちゃんと・・内職さんの所へお仕事を置きに行ったの」

妻はミシンを担当しているのに、どうして社長と内職さんの所へ行かなければならないのか。
何より妻は明らかに焦っていて、言葉に詰まっていた事が気になる。

「お母さんは、見たことのないお洋服を着ていたよね?」

「何を言っているの。もうその話はいいから、早く食べてしまいなさい」

妻の服装のことは娘の見間違いかも知れないと思ったが、内職回りをするのに、高級車に乗っていた事も気になる。

「いつも社長自ら内職回りをするのか?大変だな」

私は新聞を見ながら、あえて妻がなぜ一緒に乗っていたのかは聞かずに尋ねた。

「えっ?・・・ええ・・・あなたも知っているように、会社と言っても小さな会社だから、係りの人が休んだ時は・・・」

私は2人の関係に疑問をもったが、他の従業員の目もあり、昼間から社長と不倫しているのは考え辛い。
仕事中に妻と社長が何時間かいなくなれば、当然他の者の噂になり、人前では大きな声すら出せない、他人の目を人一倍気にする妻には耐えられないだろう。

妻が社長と不倫していると仮定して考えてみた。
二人が昼間からホテルに行っている事は考えられず、そうかと言って5時30分には帰って来ている事は娘の話からも間違いないので、仕事が終わってから会っている事も考えられない。
仕事が忙しくなったので頼まれたと言って、2ヶ月前から土曜も仕事に行くようになったが、私が休みなのでいつもよりも早い4時には仕事を切り上げさせてもらって、4時30分迄には必ず帰って来る。
休みの日は買い物に行ったり、まれに娘の同級生のお母さん達と食事に行く事もあるが、ほとんど私といる事が多く、特別怪しい行動も無い。
そう考えると社長と浮気するどころか、他の男とも妻が浮気出来るような時間はない。
それからは多少気にはなったものの、妻とは20歳近く離れている社長に嫉妬し、妻を疑っている自分が情けなく思えた。
しかしそうは思っても、やはり心のどこかで疑っていたのかも知れない。
何故なら、以前よりも妻の行動を注意深く見るようになっていたから。
そして気が付いたのは、妻は必ず夜の9時にトイレに入ることだ。
それは何かの途中でも、例えトイレに5分前に入ったばかりでも変わらない。
私は忍び足でトイレに近付いて、悪趣味だと思いながらも聞き耳を立てた。

「・・・はい・・・主人とは・・・」

妻は誰かと話していたが、声が小さくて聞き取れない。
翌日はもう少し近付いたが、やはり消え入るような声で話していて、分かったのは全て敬語で話しているぐらいで、内容までは分からなかった。
不信感が増した私は、思い切って妻の職場に行ってみようと決心し、次の土曜日、娘を近所の同級生の家に預けて妻の勤め先に向かうと、驚いた事に静まり返っていて誰もいない。
私が呆然として立ち尽くしていると、その縫製工場の社名が入ったライトバンが止まり、降りてきた年配の男に声を掛けられた。

「何か用かい?」

「今日は休みなのですか?」

「今日はと言うか、何年も前から土曜はずっと休みだ」

「ずっと休み?最近忙しくなって、土曜も仕事になったとか」

「いや。どんどん仕事は減っていく。一時は男の社員が4人いて、パートさんも30人以上いたが、今では中国製の安いのに押されて、男は俺だけでパートさんも7人しかいない。内職などは80件も抱えていたが、今では10件だけだ」

これで妻が、社長と浮気する時間が出来てしまった。
時間が出来たと言うよりも、朝の9時から午後4時まで7時間もある。
その後も男は、暇になって土曜が休みになった理由を一生懸命聞かせてくれたが、私にはどうでも良い話だった。

「みんなは休みなのに内職回りですか。大変ですね」

早く話が終わって欲しくて、嫌な気分にしない様な言葉で話に割り込んだが、今度はその事について話し出す。

「俺は定年も過ぎているから、このぐらいの事はしないとクビになる。だからここ2年は俺だけ土曜も出て来ているし、一日も休んだ事が無い」

「土曜意外も休んだ事は無いですか?」

「だから、ここ2年は一度も休んだ事は無い」

また一つ妻の嘘が明らかになってしまった。

「ところで、あんたは何の用で?」

妻のことは言い難く、咄嗟に同業者だと嘘を吐いた。

「仕事が無くて、何か回して頂け無いかと思って」

「社長は自宅にいると思うが、無理だと思うぞ。うちも仕事が減って困っている状態だから」

駄目元で行ってみると言って、社長の自宅を聞き出して向かったが、近付くに連れて心臓の鼓動が早まる。
社長の自宅は古くて大きな一軒家で、苔の付いた古い門柱にチャイムのボタンが埋め込まれていたので押したが、壊れているのか返事が無い。
仕方なく勝手に門を入ると、黒い高級車の横に妻の軽四が止めてあった。

玄関のチャイムを押したが、やはり返事が無いので裏口に回ると洗濯物が乾してあり、その中の真っ赤なパンティーとブラジャーが目を惹く。

「はーい。どなたですか?」

その時表の方から、聞き覚えのある声がしたので玄関に戻ると、そこには見たことも無いミニのワンピースを着た妻が立っていたが、私の顔を見るなり絶句して震え出した。
妻の後ろ髪が少し乱れているのに気付いた時、絶望感から何も言えずにその場を立ち去ったが、どの道を通って家まで辿り着いたのかさえ覚えていない。
1時間経って、ようやく妻は帰って来たが、何も言わずに涙を流しながら正座する。

「泣いていては分からない。詳しく説明しろ」

得意先の一社が倒産して、ただでさえ減り続けていた仕事は激減し、一番新入りの妻は人員整理の対象になったが、その時社長から違う仕事を頼まれる。

「どうして隠していた!」

「隠すつもりは無かったです・・・ただ・・その様な仕事は駄目と言われそうで・・・いつかは話すつもりでした」

「俺に言えないような仕事とは、どの様な仕事をしていた」

「工場にはいかないけれど、新しい商品の生地や材料を選んで決めたり・・・他所の商品を見に行ったり雑誌を参考にしたりして、デザインを決めたり・・・他には掃除、洗濯、炊事などの家事一切を・・・」

「社長の奥さんは?」

「半年前に離婚されて、出て行かれたので・・・」

妻は離婚した奥さんの代わりをしていたようだが、そこには性欲処理も含まれていたのではないかと疑ってしまう。

「社長に子供は?」

「いません」

妻の話だと社長は一人暮らしになるが、それでは洗濯物の中にあった、真っ赤なパンティーとブラジャーの説明がつかない。

「社長は女物の下着を穿くのか?」

「えっ?」

「真っ赤なパンティーが乾してあったぞ」

「それは・・・私には分かりません。私は脱衣籠の中の物を洗っているだけだから・・・帰ってからの事は分からないので・・・」

妻の話を信じたい気持ちは大きいが、余りにも不審なことが多すぎる。

「あの格好は何だ!若い時でも穿かなかったような短いスカートを穿いて」

「お客様も多いので・・・私の服装は趣味が悪いからと・・・制服のようなものだと言われて・・・」

「とにかく、嘘を吐かなければならないような仕事は今日で辞めろ。分かったな!」

「はい・・・ごめんなさい」

急なセックスレス。
嘘を吐いて仕事に行く。
トイレに隠れて携帯電話。
ミニスカート。
乾してあった真っ赤な下着。

何より私の質問に答えている時のおどおどした態度など、不審な点が多すぎて信用出来ないが、私は真実を知るのが怖くなり、それは娘のためでもあると言い聞かせて、このまま済まそうとしていた。
しかし昼間はどうにか持ち堪えられても、夜になると考えてしまう。
妻が真っ赤なパンティーを穿かされて、ミニのワンピースを着て掃除をしている。
それを離婚した、欲求不満な五十男が笑みを浮かべて見ている。
はたして見ているだけで済むのだろうか。

いや、済むはずが無い。

何よりあの妻が、何も関係の無い男の前であの様な格好をするはずが無い。
私は飛び起きて、眠っていた妻のパジャマを荒々しく剥ぎ取った。
妻は訳が分からずに驚いて抵抗したが、目が覚めてくると私のパジャマを剥ぎ取って、逆向きに覆い被さってきて、音を立てて激しくしゃぶる。
私も負けない様に口で妻を責め立てると、妻は狂ったように頭を上下させて応戦して来たが、先に我慢出来なくなったようで、咥えたまま動きを止めて唸り声を上げていたかと思うと、急に口を離して大きな声で叫んだ。

「ダメ・ダメ・・・イク・・・オメコ・・イク~!!」

妻に限ってと思いたいが、またオメコと叫んでいる妻を見ていると、やはりこのままでは済まされない。

月曜日の朝、妻は仕事を辞めてくると約束して私と一緒に家を出たが、胸騒ぎがしたので昼休みに家に電話してみると妻は出ない。
心配で仕事どころでは無い私は、体調不良を理由に会社を飛び出し、社長の家に向かうと悪い予感は的中し、妻の車が止まっていた。

「あなた!・・・」

「何をしている!それに、その格好は何だ!」

妻はこの前とは違うミニスカートを穿いていて、大きな網目の黒いタイツが目を惹く。

「私が着いてすぐに得意先の方がお見えになっていたので、その話は後でと言われて、お茶を出したり食事の用意をしたりして手伝っていました・・・お客さんが帰られたら、きちんと話しますから」

「一昨日で辞める約束だっただろ!信用出来ないから、俺が話す」

「ちゃんと私が」

その時騒ぎを聞き付けて、痩せていて背の高い男が出てきた。

「どうしました?」

「主人が・・・」

私はなぜか社長のことを、太っていて脂ぎった厳つい男だと思い込んでいたが、実際は歳を感じさせない、スマートで優しい顔をした男だった。

「丁度良かった。
私も一度お伺いして、ご主人と話がしたいと思っていました」

社長の言葉で妻の顔色が変わり、必死に私と社長が話すのをやめさせようとする。

「あなた。私がきちんと話しますから、今日は帰って。今はお客様もみえるので、お願いですから」

「私でしたら、商談は終わったので失礼しますから」

いつの間にか社長の後ろに立っていた、スーツ姿の30歳ぐらいの男は前に出てきて、急いで靴を履くと出て行った。

「お客さんは帰りましたから、優子さんも帰って頂いて結構ですよ」

「優子は先に家に帰れ!」

妻は涙目になっていたが、終いに涙が溢れ出し、バッグや着て来た服を抱えて飛び出して行った。

「奥様に別れた妻の代わりをさせてしまって、誠に申し訳ありません」

「その事は聞いている」

「いいえ、そうでは無いのです。お気付きだとは思いますが、妻の代わりにセックスの相手までして頂いています」

私はそこまでの関係であって欲しくないと願いつつ、そのことを聞き出そうとして2人で話す決心をしたのだが、相手から先にあっさり認められてしまった事で困惑した。

「私が全面的に悪いです。どうぞ、殴るなり蹴るなり好きにして下さい」

社長は床に正座して目を閉じたが、動揺していた私は何も出来ない。

「そんな事をして何になる!どう責任をとるつもりだ!」

「申し上げ難いのですが、お金で解決させて頂くしか無いと思っています」

「金で済ませる気か?」

「他に、どのように?」

この男を殺したいほど憎いが、私に人殺しをする勇気も無く、また娘の将来に託けて、それ以外の方法は無いのかと考え込んでしまった。

「奥様に対しての責任も、きちんと取らせて頂きます」

「どの様に」

「はい。私の様な者とこの様な関係になってしまっては、ご主人も奥様を許せないと思います。ですから奥様の後のことは、私が責任を持って面倒をみさせて頂きます」

この男は丁寧な言葉で、私から妻を奪おうとしている。

「ふざけるな!俺は離婚などしない」

私は何の考えも策も持たずに話し合いに臨んだ事を悔やみ、家に帰ると妻は泣きじゃくっていて話にならない。

「どうしてこうなった!」

「ごめんなさい。許して下さい」

「いつからの関係だ!」

「許して下さい」

娘が帰って来たので追求するのを中断し、夜になってからまた聞こうと思っていると、社長から話し合いに来ると電話が入るが、娘がいる所では話し辛く、私が夜出向くことになった。

社長はこの間に銀行へ行って来たらしく、お金の入った銀行の封筒と、同じことが書かれた二枚の示談書を並べて置いた。

「百万入っています。そこにも書いてありますが、離婚される場合はあと4百万支払いますから、どうかこれで許して下さい」

知らない人が見れば、誠意を示しているように見えるだろうが、この男が妻を諦めていないのは分かっている。
示談書を見て社長の名字は楠木だと初めて知り、全てに目を通したが、やはり今後のことが記されていない。

「今後一切妻とは連絡も取らず、会わないという事を記載しろ」

「それは出来ません。連絡を取り合ったり、会うぐらいでは不貞行為にはならず、法律には触れないはずです。優子さんが嫌がれば別でしょうが、嫌がらない限りお付き合いは続けさせて頂きたい。もっとも優子さんから抱いて欲しいと言ってくれば、また慰謝料を払う事になろうとも私は拒みません。優子さんの為のお金なら、いくら使っても惜しくはありませんから」

「妻は、二度とあんたに会わない」

「どうですかね?何しろ、最初は優子さんから抱いて欲しいと誘ってきたのですから。夫婦は勿論セックスだけではありません。ただセックスの相性も、夫婦としての大事な一部です。人によっては、それが全ての人もいる。優子さんは、今後も私に抱かれたいと思っているはずです」

「嘘を吐くな。妻から誘うはずが無い。おおかた最初は無理矢理・・・」

「人聞きの悪い事を言わないで下さい」

私が妻の浮気を疑い始めた時、3ヶ月前にあった慰安旅行も気にはなったが、その時は集合場所まで私が送って行き、年配のパートさん達と楽しそうにマイクロバスに乗り込む妻を見届けていたので、この時に関係を持つ事は有り得ないと思って外したが、楠木の話によると、妻と最初に関係を持ったのはこの慰安旅行の夜だったと言う。
この時女性は7人で、ホテルだった為に女性用にツインの部屋を3部屋と、シングルの部屋を一部屋取り、妻だけが一人になった。
妻は宴会で飲み過ぎてしまい、部屋に帰って休んだ方が良いと忠告したが聞き入れずに、二次会にも参加したと言う。
すると更に酔ってしまって、自分の足では部屋まで帰れない状態になり、責任のある楠木が送って行くと部屋に入るなり服を脱ぎだして、下着姿で抱き付いてきて言ったそうだ。

「酔うとしたくなるの。お願い、抱いて。このままでは疼いてしまって眠れないの」

妻は楠木の前に跪くと、素早く取り出して口に含んで来たので、我慢出来なくなった楠木は、妻を立たせてベッドに押し倒してしまったと言う。
昼間の大人しい妻からは考えられないような、淫乱で激しい妻に放してもらえず、結局朝まで相手をさせられた。
旅行から帰ると罪悪感に苛まれたが、目が合う度に色っぽい目で誘ってくる妻を見ていると、あの夜のことが思い出されて誘惑に負けてしまい、2人で仕事を抜け出しては関係を続けてしまう。
自宅での仕事に切り替えたのは、ちょくちょく2人で抜け出していたので、他の従業員から怪しまれ出したからだそうだ。

「もう嘘は沢山だ!」

「嘘ではありません。その証拠に、最初は優子さんの方が積極的だったのですが、次第に私が優子さんの魅力にはまってしまい、かなり色々なことをさせてしまいましたが、優子さんは喜んで応じてくれました」

「色々なこと?妻に何をした!」

「別れた妻の代わりに、セックスもお世話になっていたと言いましたが、実は妻には頼めなかったような事もしてもらっていました。本当に色々なことを」

「だから何をした!」

「いくらご主人でも、優子さんが恥ずかしがるので言えません。それだけは勘弁して下さい」

確かに妻は性に対して貪欲になっていたが、あの妻が進んで恥ずかしい行為をしていたとは、やはり私には信じ難い。

「優子さんが私から離れる事が出来れば諦めます。優子さんは私を選ぶと信じていますが」

「優子は二度とここには来ない。金輪際近づくな!」

妻が私よりこの男を選ぶなどとは考えられず、この男とは早く決着をつけて、妻と向き合おうと思って始末書にサインすると、慰謝料を掴んだ。

家に戻ると、妻に涙は無かった。

「優子から誘ったのか!」

当然否定すると思っていたが、妻は下を向いてしまって顔を上げない。

「・・・離婚して・・・」

あまりの事に、私は言葉に詰まった。
この妻が他の男に抱かれていた事だけでも、それは私にとってどの様な問題なのか理解出来ないでいるところに、私と別れたいと言い出したのだ。

「どういう事だ!」

「・・・離婚して・・・社長が・・好き・・・」

更に私は、深い闇に包まれる。
私が“離婚”を口にすれば、妻は「離婚だけは許して」と言って縋り付くと勝手に思っていた。
だから“離婚”“別れる”“出て行け”は、妻に裏切られた惨めな私の武器だと思い込んでいた。
しかし、その武器を逆に使われて、私は何も言えなくなっている。

妻の体が他の男を欲しがっただけでも許せないが、心は私にあると疑いもしなかった。
妻が小さな声で言った「社長が好き」が、私の心に重く圧し掛かる。
怒りや寂しさが交差して眠れない私は、次第に何か釈然としないものを感じる様になっていた。
私はこの事が発覚する前の妻の様子を思い出していて、妻はまだ私を愛していると思った。
これは私の勝手な思い込みで、そう思いたいだけかも知れないが、多少の浮気心はあったにしても、私と別れるほど本気になっているとは到底思えない。
もしもそうだとすると、私が出て行ってから色々考えていて自棄になってしまったか、あるいは私が楠木の家を出てから家に着くまでの間に、楠木との間で何らかの話し合いがなされた可能性がある。
私が家を出る前の妻は絶えず縋る様な目で私を見ていたが、楠木の所から帰って来ると、焦点の定まらない、全てを諦めたような虚ろな眼に変わっていた。
それを思うと話し合いと言うよりも、楠木に電話で何か言われたのか。
言い換えれば楠木に脅された事になるのだろうが、浮気が発覚してしまった今、妻に脅されるような材料は見当たらない。
やはり妻は、私よりも楠木に惹かれているのか。

しかし楠木にしても、疑問の残る行動が目立つ。
妻に未練がある様なことを言う割に、すぐに慰謝料を払って早くこの事を終わらせようともしている。
何より、簡単に自ら体の関係を認めた事が気に入らない。
妻との深い関係を誇示して、私に妻を諦めさせようと思ったとも考えられるが、それでも体の関係を簡単に認め過ぎる。
景気の良い時ならまだしも、普通なら少しでも慰謝料を少なくしようとするか、出来れば払わずに済まそうとすると思うのだが、お金で済めば良しと思っている節がある。
やはり私が聞きもしないのに自分からすぐに認め、その日のうちに慰謝料を用意したことが納得出来ない。
冷静に考えれば考えるほど、妻や楠木の考えている事が分からない。
私の思い違いかも知れないが、妻は不倫のことよりも知られたくない事があり、楠木は妻への愛情とは違う理由で、妻に執着している様に感じる。

翌日仕事が終わると、私の足は自然と楠木の会社に向かっていた。
すると、みんな帰ったはずの工場に明かりが点いていて、先日話をした年配の男が一人で裁断をしている。

「誰かと思ったら、あんたか。どうだった?駄目だっただろ?」

私は先日少し話しただけなのに、何故かこの無骨な男に親近感を抱いていて、騙していた事を謝ってから優子の夫である事を告げた。
すると男の態度が急に変わって、仕事をやめて後片付けを始める。

「一緒にご飯でも食べに行きませんか?」

「俺は仕事が終わってから、飯の前に一杯やるのが唯一の楽しみだから、外で飯は食わない。車で来ていて飲めないからな」

そう言って車のドアを開けたが、急に振り返って私を睨んだ。

「何を知りたくて俺に近付いたのかは知らんが、俺は何も言わないよ。仮にもここで世話になっている身だからな」

そう言って車に乗り込んだが、エンジンは掛けずにドアを開けたまま、独り言の様に呟いた。

「慰安旅行の酒は不味かった。この不況にあのケチが慰安旅行に連れて行ってやると言い出したから、珍しい事もあるものだと楽しみにしていたが、得意先を2人も連れて来て、何でもあいつら中心だ。あれでは従業員の慰安旅行ではなくて接待旅行だ。煙草まで買いに行かされて、俺は奴らの使いっ走りだし、パートさんはコンパニオンじゃ無いぞ。朝早くから酒を浴びて、バスに乗り込むなり触るは抱き付くはで、それだけならまだいいが、ホテルでは」

慰安旅行の後、妻は工場の方に来なくなり、その夫である私が二度も訪ねて来たことで、何を知りたいのか察したのだろう。
男は「ホテルでは」まで言うとエンジンを掛けて行ってしまったが、妻の事で何か知っていて、私にヒントをくれたのだと思った。

仕事量が減って苦しい。
慰安旅行に得意先の男が2人。
パートさんをコンパニオン扱い。
男2人の為の接待旅行。
その夜、楠木は妻を抱いた。
大事な接待の夜、楠木は自分だけ良い思いをするだろうか。
私の脳裏には、おぞましい光景が浮かんできて、帰るとすぐに妻に対して鎌を掛けた。

「慰安旅行では楠木だけでなく、得意先の人間にも抱かれたらしいな。それも2人に。楠木を入れると、一晩で3人の男の相手をしたのか」

妻は驚いた顔をして私を見た後、大きな涙が毀れるのと同時に、狂ったように叫び始めた。

「私は社長と浮気しました。社長に抱かれました。でも他の男なんて知らない。一度に何人もの男の相手なんてしていない。私は社長に抱かれただけ」

私は「一晩で」と言っただけで、一度に相手したとは言っていない。
私の脳裏に浮かんでいたのは、1人が終わるとまた1人と、順番に部屋に入って来て妻を犯していく男達の姿。
しかし妻の言葉から、笑いながら夜通し3人で妻を辱めている姿が浮かぶ。

「私は社長に抱かれただけ。そんな酷い事はされてない。私は、私は」

妻の取り乱し様は尋常では無く、それが妻の答えだった。

「落ち着け!」

私が強く抱き締めていると、妻は1時間近く狂ったように泣き続けた後、ようやく少し落ち着いて泣き止んだ。

「何を聞いても驚かないから教えてくれ。俺は優子に起こった事の全てが知りたい」

しかし妻は、ただ俯いているだけで反応が無い。

「俺と優子は夫婦だろ。一心同体の夫婦だろ」

妻はようやく顔を上げると私を見つめ、大きく頷いた後ぽつりぽつりと話し出した。
慰安旅行には従業員の他に2人の得意先も参加していたが、彼らは朝から楠木の家で酒を飲んでいたらしく、バスが走り出すとパートさん達の身体を触ったり、抱きついたりして上機嫌だった。
パートさん7人の内では妻が30代後半で一番若く、その上は40代後半が3人と50代が2人、あとの1人は60代だったので最初若い妻が標的になったが、妻は不快感を露わにしたので尻込みし、バスの中では少し派手目の40代の2人が、主に犠牲になっていた。
しかし夜の宴会では妻に執ように絡んできて、何とか酒を飲ませて酔わそうとする。
妻は彼らが嫌で仕方なく、お酌をされても断って飲まず、酔った振りをして触ろうとすると、手をピシャリと叩いて睨みつけていた。
すると、その様子を見ていた楠木は、彼らがバスの中で標的にしていた40代の2人の横に移動した隙に妻の前にやって来て、妻に酌をしながら、会社にとって2人がどれだけ大事な人間か諭し始める。

「彼らを怒らせたら、うちは終わりだ」

それを聞いた妻は彼らが再び戻って来ると、先ほどの様には強く断われなくなっていた。
大人しくなった妻に気を良くした2人は、両横に座って身体を密着させながらお酌をし、手を握ってきたりお尻を触ったりしてくるが、社長が前に座って睨んでいては、愛想笑いをするしか無い。
その後も3人は妻から離れず、やがて宴会はお開きになって他の者が席を立ち始めても、両横には得意先の2人、前には楠木、後ろは壁の妻は立ち去れず、気が付くと宴会場には4人だけになっていた。
他の者がいなくなると彼らの行為は更に大胆になって、ホテルの従業員が側で後片付けをしていても気にもせずに、抱き付いてきて頬にキスをしたり、両側から乳房を掴んで揉んだりもした。
例え関係の無いホテルの従業員にでも、しらふの人間にこの様な惨めな姿を見られるのは数倍恥ずかしく、楠木が二次会を提案すると、この頃には強引に飲まされた酔いも回って来ていて正常な判断が出来なかったこともあり、妻は二次会に付き合うことを承諾してしまうばかりか、一刻も早くこの状態から逃げたい一心で「早く行きましょう」とまで言ってしまう。

しかし妻が連れて行かれたのはカラオケルームで、そこでの妻はほとんどホステス状態でお酌をさせられ、返杯に次ぐ返杯で3人相手に半強制的に飲まされ続けた。
妻一人に対して相手が3人では、妻の酔いだけがどんどん酷くなっていき、楠木が歌っている間、得意先の2人に両側から触られても、手を撥ね除ける力も弱くなっていく。
カラオケをしに来ているというのに、楠木が歌うか曲が流れているだけで、2人はもっぱら妻を触っているだけの状態だったが、妻が「触らないで」と言おうものなら「それなら酒ぐらい付き合え。楠木社長が二次会に行こうと言い出した時、俺達は気が進まなかったが、君が早く行こうと誘うから付き合ったんだぞ」と言われて酒を勧められる。

妻は弱い方ではないが、既に限界を越えていて「もう飲めません」と断わると、一人に後ろから羽交い絞めにされて、もう一人の男に口移しで飲まされた。
その様な行為が延々と続き、終いに妻は泣き出したが、2人はそれでも許さずに「泣いて場の雰囲気を壊した罰だ」と言って、動けない様に両側から押さえ付ける。
妻は全てのボタンを外されて、2人の手によって剥かれてしまい、下着だけの姿にされると「そろそろ、これも取ってしまおうか」とパンティーを引っ張られながら言われたので、妻は必死に押さえながら許しを請う。
すると楠木が仲裁に入り「これ以上は駄目です。うちの従業員を、そんなに虐めないで下さいよ」と言ってくれたので、妻はこれで助かったと思ったが「その代わり、下着姿でダンスをお見せします」と言われて奈落の底に突き落とされる。

妻はブラジャーとパンティーだけの姿でテーブルの上に追い立てられ、身体を隠して座り込んでいると「早く立って踊らないと、裸にされてしまうぞ。曲に合わせて、適当に腰を振っていればいい」と楠木に耳打ちされる。
またパンティーを引っ張られた妻が、手を振り払って立ち上がると、楠木は前に出て歌い始め、2人の男は足元に座って見上げながら「もっと足を開け」「もっと厭らしく腰を振れ」と笑いながら冷やかし続けた。
妻は少し動いた事で更に酔いが回り、崩れ落ちると下にいた2人に抱きかかえられ、ブラジャーを外されてしまったが抵抗する力も無い。

その時、終了の時間を知らせるベルが鳴ったが、2人は妻の乳房に纏わりついて離れず、従業員が終わりの時間になった事を知らせに入って来た時は、妻は惨めな姿を見られた恥ずかしさよりも、これで助かったと安堵する。
妻は自力では歩けない状態で、両側から支えられてホテルの部屋まで戻り、朦朧とした意識の中ベッドに放り出されると、3人の男がまだいるにも関わらず、酷い睡魔に襲われた。
するとどこからか「脱いでしまった方が楽になるぞ」という声が聞こえてきた後、また誰かの手によって服を脱がされている様だったが、それが夢なのか現実なのかも分からない状態で、何の抵抗もせずに眠ってしまう。
そこからの記憶は途切れ途切れで、気が付くとパンティー一枚の姿で男の膝に座らされていて、オッパイを揉まれながらキスをされていた。
また意識が遠退いた後気が付くと、今度は全裸にされていて、先程とは違う男がオッパイに吸い付いている。
下に目をやると、これ以上広がらないというほど大きく脚を開かれていて、もう一人の男が腹這いになって覗き込んでいたが、力無く「やめて」と言うのが精一杯で、身体が鉛の様に重くて自分では脚を閉じる事も出来なかった。
次に息苦しさで気が付いた時には、口には硬くなったオチンチンが入れられていて、下ではもう一人の男が最も感じる突起に吸い付いていたと言う。
私は妻の惨めな気持ちを思い、これ以上聞くのを躊躇った。

「どうして言わなかった?それが本当なら犯罪だ」

妻は激しく首を振る。

「感じてしまったの。私、感じてしまったの」

妻がこの様な目に遭ったこと自体信じられない思いだったが、その後妻の口から更に信じられない言葉が飛び出した。

「これは強姦ではなくて和姦だと言われました。私が喜んでいる証拠のビデオもあると」

楠木は昼間旅行の様子を撮っていたビデオカメラを持って来て、妻の痴態を撮影していたらしい。
私はこれまで妻の浮気を疑っていても、間違いであって欲しいと願うだけで、どこかで気持ちが逃げていた。
浮気が確定した時は、これ以上関係を続けて欲しくないと願っていただけで、この様なことから早く逃げたいとさえ思った。
心の中のどこかで、私さえ我慢すれば元の生活に戻れると、安易に考えていたのかも知れない。
しかし今の私は、三人の男に対して殺意を覚えている。
3人の男に対する怒りで狂いそうだった。

この様な場合、強制猥褻や強姦を証明するのは簡単では無いだろう。
ビデオの件もそうだが、訴えもせずにその後も妻自ら楠木の家に通って関係を続けていては尚更不利だ。
誰も証人のいない密室での出来事で、妻には一切怪我も無く、無理やりかどうかは水掛け論になる。
訴え出ても、おそらく判決までは数年掛かり、その間妻は好奇の目に晒される。
好奇の目に晒されるのは妻だけではなく、私や娘も同じことだろう。
仮に勝訴したとしても、妻が3人の男に辱められた事実は消えず、世間にとってこれほど面白い話題は無く、被告よりも特別な目で見られ続ける事は間違い無い。
ましてや証拠不十分で敗訴にでもなったら、妻は一度に複数の男に抱かれて喜んでいた、淫乱な女だというレッテルを貼られる事になる。
世間の人がこれを聞けば、恐らくほとんどの人が、許すな、告訴しろと言うだろうが、その世間が同情を装いながら後ろ指を指す。
男の私でもそう思うくらいだから、女の妻が訴えずに隠そうとした気持ちは頷ける。

ただ疑問に思う事が無い訳では無い。
私は妻がこの様な目に遭っていたことを、微塵も感じ取れなかった。
私が鈍感なだけかも知れないが、セックスを拒否されてようやく浮気を疑っただけで、妻が特別落ち込んでいた様子も無かったような気がする。
逆を言うと、それだけ妻は惨めな自分を知られない様に、隠すことに必死だったのかも知れ無いが、それでもどこかに辛さや惨めさが現れても不思議では無い。
そう考えると、最初は酔わされて無理やりされたのが事実であっても、その後は妻も、嫌がりながらも喜びを感じてしまったのかも知れないと疑ってしまう。
妻の話が全て本当だとすると、この様なことを考えてしまうこと自体、妻を酷く侮辱している事になるが、私はその疑問を拭い去る為に、全てを知りたくて妻に辛い質問を再開した。

「辛いだろうが、全てを教えてくれ。その後どうなった?その後、楠木に抱かれたのだな」

妻の酔いは徐々に醒めてきたが時既に遅く、獣の格好にさせられて一人に後ろから入れられている状態で、もう一人には口を汚されていたと言う。
2人は妻の身体を散々弄び、ようやく満足して自分達の部屋に帰って行ったが、今度は残った楠木にバスルームに連れて行かれ、指で開かれて中までシャワーを浴びせられる。
2人の男に責め貫かれ、上下の口を同時に汚されるという常識では考えられないような行為をされた妻は、ベッドに連れて行かれて身体を開かれても、ショックから立ち直れずに抵抗する気力さえ失っていて、心の無い人形のようにベッドに身を横たえて、楠木にされるままの状態だった。
しかしそんな妻も女の性からは逃れられずに、夜が明ける頃には自ら楠木の背中に手を回していたと言う。

他の者が起き出さないうちに部屋に戻ろうとする楠木に「この事が知れれば、恥を掻くのは優子だ。何しろ、一晩中あんな恥ずかしい声を上げ続けていたのだから」と言われた妻は、旅行中は他の者に知られない様に、眠気を隠して何事も無かったように振る舞うのがやっとで、家に帰ると今度は私に知られないように、平静を装うのに必死だった。

「確か旅行に行く前は、優子達だけツインに3人だから、一番若い優子がエキストラベッドになると言っていなかったか?」

「女性は奇数なので、私達一組だけは3人部屋になると聞いていました。でもホテルに着くと、エキストラベッドでは可哀想だからと、女性用にツインが3部屋とダブルの部屋が用意されていて、部屋割りを見ると私一人がダブルの部屋になっていて・・・」

これは酔った勢いで起こった事ではなく、最初から仕組まれていたのだと思った。

「得意先の2人とは誰だ?」

「一人は50代半ばぐらいの問屋の社長で、池田社長と呼ばれていました。もう一人は30歳前後の若い社員で、量販店をいくつも抱えている大きな問屋の跡取りだと聞いています。社長は若と呼んでいましたが、名前は確か遠藤だったと・・・」

若い方の男は、昨日楠木の家から逃げるように出て行った、スーツ姿の男だと直感した。

「もしかして、昨日楠木の家に来ていた男か?」

妻は小さく頷いた。

「この様なことをされたのに、どうして仕事を辞めなかった?」

「あの夜の私の行動を不審に思った人もいて、あのまま辞めて私がいなくなれば、余計疑われて噂になってしまい、いつかあなたの耳に入ると・・・。それに一番年上のパートさんは、有希の同級生のお婆ちゃんで・・・だから・・・噂になれば有希の同級生のお母さん達にもいつか知られて・・・。とにかく、あそこから離れるのが不安で怖かった」

「それにしても、あそこには優子に酷い事をした楠木がいるのだぞ。その話が本当なら、二度と顔を見たくないだろ。会うのが怖いだろ」

「怖かったです。でも社長には逆に、お互いに酔っていたから、夢を見たと思って忘れろと言われて・・・」

しかし妻の判断は間違っていて、最悪の方向に進んで行く。
数日が経ち、仕事が終わって帰ろうとした時に楠木に呼び止められて「旅行中に撮ったビデオの鑑賞会をするから、明日はここではなくて自宅に来い」と言われる。
危険を感じた妻が断わると「俺達だけでは寂しいから、それなら誰か他の者を呼ぼう。井上がいいかな」と妻が一番知られたく無い、娘の同級生の祖母の名を出す。

翌日仕方なく家に行って、楠木に案内された部屋のドアを開けると、案の定あの2人がいたので、妻はドアの所に立ったまま中には入れない。
そこから画面を見ると、観光地での様子などが映っていて「心配しなくても、今日は誰も酔ってはいない。みて見ろ。ただのビデオ鑑賞会だ」と楠木に後ろから押される。
妻は2人から離れた所に座ったが、心配でビデオを見るどころではなかった。
すると急に2人から歓声が上がり、画面を見ると今までとは違い、下着姿でベッドに横たわる、自分の姿が映し出されていた。

妻は立ち上がって部屋を出ようとしたが、ドアの近くに立っていた楠木に腕を掴まれる。
すると座っていた2人が立ち上がって近付いて来たので、妻の脳裏にあの夜の恐怖が甦り、何とか逃げ出そうと激しく抵抗したが、男3人の力には勝てるはずも無く、無理やりテレビの前に連れて行かれると2人に押さえ付けられ、残った一人に髪を掴まれて、無理やり自分が辱められている映像を見せられた。
その日を境に、妻は楠木の自宅に勤めるようになり、毎日の様に3人の内の誰かに抱かれ、それは2人同時の時もあり、時には3人に責められる事もあった。
楠木は妻に「ここにいる時は旦那や子供のことは忘れて、全く違う人間になってサービスする事に専念しろ」と言って、妻が着た事も無い様な服を買い与え、下着までも派手な物に着替えさせるようになる。

「どうして俺とのセックスを拒んだ」

妻の表情が険しくなった。

「それは・・・」

「それは何だ!」

「言えない・・・許して」

3人に弄ばれていた事まで話した妻が、言えないと言って黙ってしまったことで、まだこれ以上のことがあるのかと怖くなる。

「全てを正直に話してくれ。そうでないと、俺は一生優子の事で要らぬ想像をして、苦しみながら暮らさなければならない」

「その頃から・・・縛られる様になって・・・」

初めて縛られて辱められた日、妻は何とかこの様な行為から逃れたくて、特に痕は残っていなかったが「こんな事をされたら痕が残ってしまって、夫にばれてしまいます。こんな事はやめて下さい」と抗議した。
するとそれが逆効果になってしまい、「痕が残らないように、軟らかい専用の縄をわざわざ買って来て使ってやっているのに、それでも痕が残るから嫌だと言うのなら、今日から旦那とのセックスを禁止する。それならばれる心配も無いだろ」と言われ、毎晩9時丁度に電話を入れる事を義務づけられる。

「トイレで電話していたのがそれか?毎晩、何を話していた?」

「今夜も主人には・・・絶対に抱かれませんと・・・誓わされて・・・」

妻は何度も行くのをやめようと思ったが、その後も撮られていたビデオの存在が決心を鈍らせた。

「毎回ビデオに撮られていたのか?」

「いいえ・・・旅行の時を入れて・・・4度ほど・・・」

「そのビデオで脅されていたのか?」

「脅す事はしませんでした。でも・・・冗談の様に言う事があって」

楠木は汚い奴で、はっきりと脅す事はしなかったが、冗談の様に「このビデオを見て、ウンチもしないような顔をして澄ましている優子がこんな凄い事をしていると知ったら、さぞかしみんな驚くぞ。他の者には見せないが」と言ったりして脅す。
しかし妻に二の足を踏ませていたのはそれだけではなく、楠木に対する恐怖心だった。
旅行から帰ってから最初に弄ばれた日、終わってから涙が止まらない妻に楠木は、奥さんとの本当の離婚理由を明かす。

「2人に抱かれたぐらいで、怒って出て行きやがった。この不況に、少しは協力すれば良いものを、本当に勝手な奴だ」

楠木は再婚で奥さんは若く、妻よりも少し年下だったと言う。
楠木の会社は主に3社を相手に商売していたが、その内の1社が倒産し、ただでさえ中国製品に押されて困っていた楠木は、残った2社からの注文を増やそうと考えた接待が、自分の妻を抱かせることだった。
これだと同じ秘密を持つ事で離れられなくなり、同じ女を共有する事で親近感も増して、より親しくなれると考えたのだ。
楠木は2人を家に呼び、自分は用を作って外出して、2人に奥さんを襲わせた。
しかし、当然奥さんは怒って2人を訴えると言い出して聞かないので、今度は自分の目の前で襲わせて、2人に辱められている奥さんに向かって「これは俺の性癖で、夫婦のプレーの一環だから、訴えても俺が証言するから無駄だ」と言ったそうだ。
奥さんの金遣いの荒さが原因で離婚したと聞いていた妻は驚くと同時に、楠木に対しての恐怖心を植え付けられてしまう。

「あの男が来ていたという事は、昨日も・・・」

「ごめんなさい。着いてすぐに玄関で、今後ここには二度と来ないと言ったら、最後に二人に抱かれてくれれば、これで最後だと相手を納得させられるのでビデオも処分すると言われて・・・1人は忙しくて急には来られなかったけれど・・・あの男に・・・」

「本当にそれで、縁を切ってもらえると思ったのか?」

妻は俯いてしまう。
考えながらではなくて淡々と話す妻を見ていて、話している内容に嘘は無いと感じた。
しかし、その淡々と話す姿に、何かズッキリしない物を感じてしまう。
最初こそ泣いて取り乱したが、それは惨めな自分を私に知られるのが耐えられなかった涙だろう。
これだけ辛い体験なのに、その後は泣きもしないで話す妻。

最初の頃は恥ずかしく辛い事だったかも知れないが、妻自身ずっと辛かったと思い込んでいるだけで、本当は徐々に辛い出来事ではなくなっていたのかも知れない。
言い換えれば、辛く苦しい中にも、喜びを見出したのでは無いだろうか。
この先どうなるか分からない不安の中、辛さを快感に変える術を見つけたのでは無いだろうか。
そうでなければ3ヶ月もの間、毎日の様にこれだけの辛い思いをしていれば、精神的にそう強くも無い妻は、多少精神に異常を来たしていても不思議では無い。
今も話しながら辛くて惨めな自分を思い出しているはずで、泣きじゃくって取り乱しても不思議では無い。

しかし妻は、泣きもしないで淡々と話す。
自分が壊れてしまわない様に、苦しみを少しでも喜びに変えられる様な機能が妻にあるとすれば。
苦痛を少しでも快感に変えられる様な機能が妻にあるとすれば。
自分を守る為に、その様な機能が備わっている人間がいるとすれば、妻は正しくその様な人間だったのでは無いだろうか。
気持ちではどんなに拒否して嫌がっていても、それ以上に身体が喜んでしまっていた事が、妻に訴える事を躊躇させ、苦しみながらも気が付くと楠木の家に足を運ばせていたのかも知れない。
私は楠木が撮ったという、ビデオを見てみたくなった。

翌朝、私は楠木の家に向かった。
暗い夜に考えているのと違い、明るい朝では割と冷静になれたつもりだったが、楠木の顔を見た瞬間手が出てしまう。
私が人を殴ったのは初めてかも知れない。
幼い頃に取っ組み合いの喧嘩をしたことはあるが、殴った事は無い様な気がする。
私はボクシングを見るのが好きで、パンチはどの様に打つか頭の中では分かっていたが、やはり理論と実践とでは大違いで、腕の振りは大きく、おまけに最初から力が入ってしまっていて遅い。
それでも楠木の頬にヒットしたという事は、楠木もこの様なことには慣れていないのだろう。

「何をする!」

「それは自分の胸に聞け!」

妻が全て話したことを言うと、楠木は殴られた事よりも驚いたようだ。
おそらく、妻は恥ずかしくて絶対に話せないと思っていたのだろう。

「そんなものは、優子が自分を守りたくて言った、作り話だ。あれは犯罪でも何でも無い。優子も納得して喜んでしたことだ。でもこれは違う。暴力は立派な犯罪だ。警察を呼んでやる」

楠木が携帯を取り出すと、流石に私は焦っていた。
なぜなら、妻に3人を訴えさせる事は考えていなかったが、警察沙汰になれば妻のことを話さなければならない。
そして私の罪を軽くする為に、訴えることになるだろう。
そうなれば考えていたように、好奇の目に晒されて被害を受けるのは妻であり、私や娘なのだ。

「呼ぶなら呼べ。こちらも訴えてやる」

訴える気は無かったが、このままでは引けずに強気に出てそう言うと、楠木は手を止めて薄ら笑いを浮かべた。

「どうぞ、訴えてくれ。世間に優子が淫乱だと知れるだけで、私は痛くも痒くも無い」

楠木は余程自信があるのだろう。
妻の話が嘘で無ければ、それだけ用意周到に練られた計画であった事を意味していた。

「優子は喜んで抱かれていたのだから、その様な訴えが通るはずは無い。私が人妻を抱いたのは事実だが、その事が世間に知れても、妻も子供も親兄弟もいない、守るものなど何も無い私にはどうでも良いことだ。そもそも、そのことは慰謝料を払って決着している」

確かに守る家族もない楠木は、私よりも強い立場かも知れない。
楠木が手に持っていた携帯を開いた時、私は苦し紛れに2人の名前を出した。

「池田と遠藤も同じ考えか?」

すると楠木の表情は一瞬で強張り、今迄とは違って落ち着きが無い。

「あの2人は関係ない。私が優子に接待を頼んだだけだ。あの2人は優子の接待を受けただけだ」

「接待?無理やり酒を飲ませて卑猥なことをさせ、意識がなくなったところを3人で嬲り者にしたのが接待だと!」

「だから、そんな事はしていない。この事は、優子も旅行前から納得していた。いや、納得したと言うよりも楽しみにしていた。それでもいざとなると少しは罪悪感が出て来たのか、自分から浴びるほど飲んで酔っただけで、これは全て合意の上だ。あんたにばれたので優子は自分を守る為に、苦し紛れにそう言って逃げただけだ」

楠木の顔からは余裕が消えて動揺しているのが分かったが、守るものがない楠木が、得意先2人の事でそこまで動揺する訳が分からない。
2人を怒らせて仕事が減っては、食べていくのに困るのは分かるが、二人の事でそこまで動揺するほど今の仕事に愛着があるとも思えず、そこまで仕事熱心な男だとも感じられない。
ただ訳は分からなくても、楠木の弱点は池田と遠藤である事が分かった私は、ここに来た目的を達成させる為に、2人を交渉の道具に使おうと決めた。

「お前の話だけでは信用出来ない。今から池田と遠藤に会ってくる」

「あの2人は関係ない」

「そうは行かない。今から会社に怒鳴り込んでやる」

私が立ち上がると、楠木も慌てて立ち上がった。

「優子も喜んでいたという、証拠のビデオがある。それを見ればあんたも納得するはずだ」

「お前がビデオのことを話したから、俺も本当のことを話そう。俺が今日ここに来た本当の目的は、そのビデオを取り戻す為だった。仮に勝訴しても俺達夫婦は世間から笑われる。だからこの様なことは早く忘れたいと思ったが、妻からビデオの存在を聞いて、そんな物をも持たれていては、忘れることなど出来ないと思った」

私はわざと弱気なところを見せた。

「それならビデオを渡すから、今日のところは帰ってくれ」

案の定楠木は、ビデオを渡せば全て形がつくと思ったようだ。

「しかし、ここに来てお前の顔を見たら、自分はどうなっても良いから、お前達を潰したくなった」

今度は少し強気のことを言うと、楠木は小走りで部屋を出てビデオテープを持って来たが、それは3本だけだった。

「妻の話だと、もう1本あるはずだ」

「確かにあるが、大事な証拠のビデオを全て渡す事は出来ない」

私は妻がどの様なことをされて、どの様な反応を示したのか知りたい気持ちもあったが、それよりも楠木が妻の恥ずかしいビデオを保管している事が嫌だった。

「お前はやはりそう言う男だった。交渉決裂だ。こうなったら名誉毀損も糞も無い。今から池田と遠藤の会社に怒鳴り込んでやる。刑事で訴えてお前が言うように駄目だった場合、不貞行為の民事で裁判にしてやる。お前に弱味が無いのなら、まずはあいつらを潰してやる。刺し違えてでも、必ず潰してやる」

楠木は、私が2人の所には行かない事を条件に、ビデオを全て渡すと言い出した。

「よく考えれば、俺達が無理やり犯したという証拠も無い。優子が自分の意思で、喜んで抱かれに来ていたのだから、その様な証拠があるはずも無い」

「ビデオを見て、どのビデオでも妻が本当に喜んでいたら、諦めて離婚する」

私がビデオを取り返したい一心で、更に口から出任せを言って安心させると、楠木は信じたのか声を出して笑い出す。

「それならビデオを渡してやろう。あれを見たら離婚は確実だから、ビデオは離婚してから、またゆっくりと撮ればいい」

妻が私と別れれば、妻はまたここに来ると思っている。
妻はそれほど喜んでいたのだろうか。
私はダビングして何本も持っていないか確かめる為に、ビデオを取りに行く楠木の後をついて行った。

妻は私がビデオを持って帰って来た事を知ると、私の手から奪おうとして掴み掛かって来た。

「返して!これは見ないで!お願い、返して!」

私が無言で妻を突き飛ばし、①とだけ書かれたテープをデッキに入れると、妻は泣きながら部屋を飛び出して行ったが、画面の中ではその妻が下着姿で横たわっている。
すると池田だと思しき男がパンツ一枚の姿で登場し、妻を抱き起こしてキスをしながら、ブラジャーを外して優しく乳房を揉み始めた。

池田「人妻らしい、ムチムチとした身体が堪らんな。白い身体に、この黒い乳首がまた厭らしい。さあ、ここはスペシャリストにお願いしようか」

楠木「何ですか?そのスペシャリストと言うのは?」

池田が妻をそっと寝かせて離れると、やはりパンツ一枚になった遠藤がベッドに上がって、いきなり乳房に吸い付いた。

池田「遠藤君はオッパイフェチらしい。楠木社長は見ていなかったが、最初に圭子さんを抱いた時、延々とオッパイを吸ったり揉んだりして、圭子さんを大人しくさせてしまった」

圭子さんとは、楠木の別れた奥さんのようだ。
その後どれほどこの状態が続いたのか分からないが、画面では池田が全裸になっていて、突き出たお腹の下では、短いが黒くて太いオチンチンを既に勃起させていた。

池田「楠木社長。ここを撮ってくれ」

池田の指差す妻の股間がアップになると、そこでは薄い布が濡れて張り付き、妻の形を露わにしていた。

池田「好きこそ物の上手なれか。意識が朦朧としているのに、遠藤君にオッパイを責められただけで、こんなに濡らしてしまっている」

楠木「池田社長。そろそろ御開帳と行きませんか?」

池田「そうだな。さて、優子奥様はどんなオメコをしているのかな?優子奥さん、こんなに濡らしていては気持ち悪かっただろ?私が脱がしてやろうな」

池田はパンティーを抜き取ると、妻の脚を大きく開いてその間にうつ伏せになり、顔を近付けて覗き込んでいる。

「や・め・て」

その時妻の弱々しい声が聞こえた。

池田「気が付いたか?」

妻の顔がアップで映ったが、目は開けていても焦点は定まらない。

池田「そうでなくては面白くない。よし、そろそろ一度楽にしてあげような」

しかし妻は、依然焦点の定まらない目で、ただぼんやりと上を見ていた。

池田「返事はどうした?こんなに濡らしているくらいだから、このままでは辛いだろ。早く楽にして欲しいだろ?」

妻はゆっくりと頷いてしまったが、朦朧とした意識の中、楽にしてやるという言葉しか頭に入らず、その意味など考える事が出来なかったのだろう。

池田「そうか、そうか。それなら、使用前使用後じゃないが、その前にこの厭らしいオメコを撮ってもらおう。遠藤君、手を貸してくれ」

2人が両側から脚を持ち上げ、胸に着くほど折り曲げて、更にそれを左右に大きく開いた為に、濡れていた妻のそれは少し口を開いてしまった。

池田「ほー。なんて厭らしいオメコなんだ。早くも口を開いて、催促しているぞ」

楠木「奥まで撮れる様に、指でマンコをもっと開いてもらえませんか?」

遠藤「外観はポッテリとしていて厭らしいのに、オマンコの中は綺麗ですね」

3人の会話から、妻に“オメコ”と言わせていたのは池田だと分かった。

池田「もう我慢出来ん」

妻の脚を下ろして大きく開き、その間に腹這いになった池田が、妻が出した液体を吸い取る様に音を立てて舐め始めると、遠藤もまた乳房に吸い付いた。

「ウーン・・・ウン・・ウン」

その時、妻の口から篭った声が漏れる。
すると池田は口を離し、遠藤の反対側に座って今まで吸い続けていた所を人差し指でそっと擦りながら、妻の顔を覗き込んだ。

池田「気持ちいいのか?何処が気持ちいい?ここか?」

「ウッ・ウッ・ウー・・・ウッ」

池田「それともここか?」

「アア~~~」

池田「教えてくれないと、分からないぞ。オメコを触って欲しいのか?」

「アッ・・ウーン・・ウーン」

池田「それとも、この顔を出したオサネか?」

「ア~~・・アーン・・・アッア~~」

声のトーンで分かっているはずの池田は、それでも妻を甚振り続ける。

池田「オマンコか?それともオサネか?」

「アッ・アッ・アッ・アッ・アッ」

妻が登り詰め様としているのが分かる。
こんなに早くと思ったが、ビデオでは所々切られていて全てを写されている訳では無いので、かなりの時間責められていたのかも知れない。
いや、本当はカラオケボックスで辱められた時から、嫌だと思いながらも既に感じてしまっていて、身体に火が点いてしまっていた事も考えられる。

池田「そうか。両方嫌か」

池田は意地悪く、指の動きを止めてしまう。
すると妻の腰は、動かない指にオマンコを擦り付けるような動きを始めた。

池田「ハッハッハッ。みんな見てみろ。裕子奥様の腰が、はしたなく動き出したぞ」

3人の笑い声が響き渡る。
いくら酔っていて羞恥心が薄れているとは言っても、私には信じられない光景だった。

まだ少し朦朧としているとゆえども、意識が徐々に戻ってきている妻が、3人の男に見られながら、厭らしく腰を動かしている事が信じられなかった。
そもそも、人前で水着になる事も恥ずかしくて出来ない妻が、3人の男の前に裸体を投げ出していること自体、信じられない光景だった。

池田「優子奥様のオメコ汁で、指がビショビショだ」

その部分がアップになると、シーツには染みが広がっていて、池田の指に着いた液体は、妻が激しく擦り着けているせいで白濁している。
この時には遠藤も乳房を責めるのをやめてしまい、厭らしく動く妻の腰を、ただじっと見ていた。

「アッ・アッ・アッ・アッ・イヤ・イヤ・イヤ」

池田「我慢しなくてもいいぞ。一度気を遣って楽になりなさい」

「イヤ・イヤ・イヤ・アア~~~~」

妻は3人に見られながら、それも動かぬ指に自ら擦り付けて達してしまった。

遠藤「もう我慢出来ない。上を使いますよ」

そう言って急いでパンツを脱ぐと、先だけが顔を出した、細くて長いオチンチンが勢いよく飛び出す。
遠藤は妻の顔の横に座ると、大きな息をしている妻の手を取って、上から包むように自分の手を添えると、わざわざ妻の手を使って包皮をずり下げる。
するとピンクに近い鬼頭全体が顔を出し、それを妻の口に押し付けて、顎を掴んで口を開けさせた。

「ウグ・・ウグ・・ウー・・・ウー」

池田「昼間逆らった罰に、休憩はなしですよ」

池田はまた妻の脚の間に寝転ぶと、わざと大きな音を立てて舐め始める。

遠藤「舌を使え。舌を動かさないか」

妻にわざわざ包皮を剥かせた事もそうだが、動かない妻に焦れて、顔に覆い被さる形で腰を使い出した遠藤を見ていると、この男の異常さに怖さを感じる。

池田「そろそろ優子奥様の、オメコの具合を確かめさせてもらおうか」

池田は起き上がると黒い物を妻のオマンコに当て、感触を確かめるようにゆっくりと腰を進める。

楠木「池田社長。優子の具合はどうです?」

池田「かなりいい道具を持っているぞ。入れているだけで、グイグイ締め付けて来る」

楠木「圭子とは違い、おそらく優子にとって社長は2人目の男ですよ」

池田「そうか。旦那以外、男を知らないか。私が人生2人目の男か。それなら旦那だけが男では無い事を教えてやらないと」

池田は感激したのか、急に激しく動き出す。
今見ているのは、妻が辱められているビデオだと分かっていても、そう思って見ると余りにも惨めなので、知らぬ内に妻とは別人の女を見ている様な感覚で見ていた。
しかしこの言葉で、嫌でも私の妻だと実感させられる。
私しか知らない私だけの妻が、私だけの女で無くなった事を思い知らされる。
妻の中に私以外の男が入るとは、どの様なことなのか分からない。
その男の形がつく訳ではなく、汚されれば洗えばいい。
しかし単に入っただけではなく、もっと深い意味があることは、この悔しさが証明していた。

楠木「そのまま出さないで下さいよ。妊娠だけは困りますから」

池田「そうだな。しかし気持ち良過ぎて、ここから出る決心が着かない」

画面に楠木の手だけが移り、そこにはコンドームが握られていた。

池田「仕方ないか」

池田はコンドームを受け取って、名残惜しそうにゆっくりと抜き去る。
当然妻は安堵の表情を見せると思ったが、私の期待はあっさりと裏切られ、妻は顔を激しく左右に振って遠藤のオチンチンを吐き出すと、大きな声で叫んだ。

「イヤ~」

池田「そうか。そうか。優子奥様も待たされるのは嫌か。あのままして欲しかったか」

遠藤「こら!ちゃんと咥えていないか!」

池田「遠藤君、その体勢は辛いだろ。今のうちに四つん這いにさせたらどうだ?」

遠藤「そうですね。その方が私も楽です」

遠藤は妻をうつ伏せにして、軽く何度もお尻を叩く。

遠藤「はい、ケツを上げろ。もっとだ。もっと高く上げないか」

妻がお尻だけを突き上げた惨めな格好になると、遠藤は顔の前に硬く上を向いたオチンチンが来る様に、妻の下に滑り込む。

遠藤「早く咥えろ」

しかし妻は動かない。
その時コンドームを着け終えた池田が妻の後ろに膝立ちになり、焦らす様に手で持って妻に擦り付ける。

池田「早く楽になりたいだろ?それなら遠藤君の言うことを聞きなさい」

すると妻は片手で遠藤のオチンチンを掴んだが、流石に自分から口に含む事は出来ない。

池田「早くこれで往生したければ、遠藤君も気持ち良くさせてあげなさい」

池田に先だけを入れられた妻は、もっと奥まで入れてもらおうとお尻を押し付けるが、池田もその分腰を引いて焦らした。
妻は奥まで向かい入れようとお尻を振り始めたが、それでも入れてもらえないと知ると、とうとう掴んでいた物を口に含んでしまった。

遠藤「ただ咥えているだけでは駄目だろ。こうやって動かすんだ」

妻は頭を両手で掴まれて、無理やり上下に揺すられ、それを見た池田は一気に腰を前に進めた。

「ウグー」

もう妻の頭に遠藤の手は添えられていなかったが、池田の腰の動きに合わせて、必死に頭を上下させている。

遠藤「とうとう舌まで使い出しましたよ」

池田の腰の動きが更に早くなると、妻は堪らず口を離した。

「アッ・アッ・ア~・・アア~~」

すると池田も動きを止めてしまう。

「イヤ・イヤ~」

池田「優子奥さん、お口がお留守ですよ」

妻は必死の形相で口に頬張り、激しく頭を上下させる。

遠藤「よほど池田社長のオチンチンが気持ちいいとみえる。おおっ、そんなに激しくしたら出てしまうだろ。普段はあんなにお淑やかなのに、結構激しいんだな」

池田「私も出したくなってきました。優子奥さんはどうです?もう気を遣れますか?」

妻は咥えながら、小刻みに何度も頷く。

池田「まだですか。それならもう少し我慢しましょう」

楠木「池田社長は、案外意地悪なのですね」

池田「何がです?優子奥様が返事をしないのに、私達だけ終わっては可哀想でしょ。普通気を遣る時はイクとか何とか言って、男に教えるものです」

「ウウーン・・・ウグ・・ウグ・・ウウッ・・ウグ」

池田「ウグ?イクではない様だし、何を言っているのか分かりません」

その時遠藤が妻の頭を押さえた。

遠藤「口から出すなよ。そのまま続けろ」

「ウグ・ウグ・・・ウッ・ウッ・・ウグ・ウグ~~~」

妻はうつ伏せに崩れ落ちたが、すぐに腰を掴まれて元の体勢に戻される。

池田「まさか自分だけ気を遣る様な、はしたない事はしていませんよね?さあ、3人仲良く気持ち良くなりましょう。優子奥さんに合わせますから、ちゃんと教えて下さい」

しかし遠藤のオチンチンを口から出すことを許されない妻は、ちゃんと声を出すことが出来ず、また追い詰められて行く。

「ウグ・ウグ・・ウグー」

遠藤「俺を早く終わらせれば。口が自由になるものを」

それを聞いた妻は、音が聞こえてくるほど激しく舌を使いながら、必死に頭を上下させた。

遠藤「いいぞ。その調子だ。そろそろ出してやるから飲めよ。出すぞ、飲めよ」

しかし妻は飲み込めずに、白い液体を涎のように口から垂らしていた。

池田「気を遣りたくなったら、いつでも言って下さい。優子奥さんに合わせてあげますから」

「イク・イク・イク・・・アアー・・イク・・もうイク・イク」

池田「ただ“イクー”なんて、はしたないですよ。上品な奥様はただ教えるだけではなくて、何処で気を遣るのか説明してから気を遣るものです。優子奥さんも、ちゃんと何処で気を遣るのか説明出来る様にならないと」

「ダメ・・イク・イク・イクー・イクー」

池田「だから、何処でイクのですか?口ですか?それともオサネですか?」

「アア~ン・・もうダメ~・・・イク・イク・イク・・ダメ・ダメ」

池田「駄目な奥様だ。これから長い付き合いになるのだから、今日のところは気を遣ることを教えてくれただけでも良しとしましょう。さあ、思い切り気を遣りなさい」

池田の動きが更に激しくなると、妻は狂ったように頭を左右に振り、髪を振り乱して登り詰めた。

「イク・イク・アッ・アッ・アア~・・・アアア~~~~~」

楠木「電池が無くなりそうなので、撮影はここでやめます」

楠木の声と共にビデオは終わり、私は何も映らない画面を見ながら考え込んでいた。
確かに妻は感じていた。
意識が無い時ならいざ知らず、最後の方は正気に近かったと思う。

男が女3人に犯されたとしたら、気持ち良くなってしまうだろうが、女が男3人に犯されて、イクほど感じてしまうだろうか?
初めての男達に辱められるという、極限に近い恐怖と羞恥の中、あのように感じる事が出切るのだろうか?

映っていないところで、妻は抵抗を見せたかも知れない。
妻が拒否した所は、故意に映されていないだろう。
しかしこれを見る限り、私には妻が強く拒否したとは思えなかった。
また妻に対して強い不信感が募り、気が付くと②と書かれたテープを、デッキの中にセットしていた。

明らかに①のビデオは、強姦では無い言い訳のためと、妻を脅して繋ぎ止めておくために、最初から計画されていたのだろう。
しかし、②のビデオは途中で思い付いたのか、広い和室の中央に敷かれた布団の上で、仰向けに寝かされた妻の股間に遠藤が座り、既に腰を前後に動かしている場面から始まった。
一方妻の顔の横には池田が胡坐を掻いていて、妻の髪を撫でながら顔を覗き込んでいる。
妻はと言えば池田のオチンチンを握らされていて、その手を擦るように動かしながら、可愛い声を上げ続けていた。

池田「気持ちいいかい?」

妻は何度も頷く。

池田「この前2人でした時に教えたでしょ?ちゃんと声に出して返事しなきゃ駄目だと」

「・・・はい・・イイ・・気持ちイイ」

これはいつ撮られた物か分からないが、妻は池田に対して素直になっていた。

池田「何処が気持ちいいか言ってごらん」

「・・・イイの・・気持ちイイの」

池田「だから何処が?この前は何でも言えたでしょ?今日は2人だけでは無いから、恥ずかしいのかな?」

池田が遠藤に目配せすると、遠藤は動きを極端に遅くしたので、妻は快感を得ようと自ら腰を動かし出す。

「イヤ・そのまま・・・アーン・・イヤ」

遠藤「こんなに腰を使って催促するとは、見掛けと大違いで、本当に助平な奥さんだ」

「イヤ・・・アッ・アッ・・言わないで・・・そんなこと言わないで」

遠藤「だって、本当のことだろ。いい加減に、自分が助平なことを認めろよ。そんな事ばかり言っていると、やめて抜いてしまうぞ」

「イヤ・イヤ・イヤ」

遠藤「イヤなら、優子は助平な女ですと言ってみろ」

池田「ほら、遠藤君を怒らせてしまった。もっと素直になりなさい。もう何でも答えられるね?言われた質問にちゃんと答えれば、もっとオメコを気持ち良くしもらえる様に、私が遠藤君に頼んでやるから。さあ、何処が気持ちいいか言ってごらん」

「オメコ・・・オメコがイイの・・・オメコが気持ちイイの」

妻はすんなりと、卑猥な三文字を口にしてしまう。

池田「よしよし。遠藤君、ご褒美に激しく突いてやってくれないか」

遠藤は激しく動き出し、池田は子供を褒めているかのように妻の髪を撫でている。

遠藤「池田社長の話は本当だったんだ。まさかこんな上品な顔をした優子の口から、オメコなんて言う言葉が聞けるとは」

池田は自慢気に遠藤を見ると、妻の頬を両手で挟んで自分の方を向かせた。

池田「なんだ?もう我慢出来ないのか?それなら目を閉じていないで、私の目を見ながら気を遣りなさい」

完全に感じさせられてしまっていた妻は硬く目を閉じて、イヤイヤをする様に激しく顔を左右に振っていたが、池田にその動きを止められ、目を開くと縋る様な目で池田を見つめている。

池田「遠藤君のチンポは気持ちいいか?」

「イイ・・気持ちイイ・・アア~ン」

池田「だから、チンポは気持ちいいか?」

「アッ・アッ・・イイ・イイ・チンポイイ・・・チンポ気持ちイイ」

池田は妻が卑猥な言葉を口にする度に、俺が仕込んだと言わんばかりに遠藤を見る。

池田「オメコいきそうか?オメコでいくのか」

「イク・・オメコ・イク・・アッ・アッ・アッ・・・」

池田「オサネも触ってやろうか?」

「アー・・オサネ・・アア~・・オサネして・・・アアーン・・・して・・オサネして~」

池田は妻の頬に添えていた片方の手を、遠藤と妻の結合部に伸ばした。

「ア~~~・・・イイー・・・オサネ・イイ~」

池田「これで、もっと深く気を遣れるだろ?」

「ア~・・イク・イク・イク・イク・・・」

池田「こら、目を閉じるな!ちゃんと私の目を見て」

妻は限界が来たのか池田の目を見つめながら、これ以上我慢出来ない事を、顔を小刻みに振って訴えていた。
しかし池田は意地悪く、妻に対して質問を続ける。

池田「どこでイク?」

「オメコ・・オメコ」

池田「オメコだけか?ここはしなくて良いのか」

「イヤー・・・オサネも・・オサネもイクー」

池田「何でいかせてもらう?」

「もう聞かないでー・・イヤー・・チンポですー・・・いかせて~~」

妻は終いに泣き出してしまった。

池田「よしよし。もう気を遣ってもいいぞ。その代わり私の目を見ながら、何処がイクのか説明しながら気を遣るのだぞ」

「アッ・アッ・オサネ・イク・・イク・イク・・オメコ・イク・・イク・イク・・・オメコ・いきます~・・・アァァァ~~~~」

今度は池田に入れられて、遠藤には乳房を責められながら、卑猥な言葉を叫び続ける妻をぼんやりと眺めていた。
これでは誰が見ても、妻が無理やり犯されているとは思わないだろう。
現に私も、深い絶望感に押し潰されそうになっていた。
仮にこれが脅されて嫌々されていたとしても、ビデオの中で牝の本能を剥き出しにして、快感を貪っている姿もまた妻の真実の姿なのだ。
妻が言っていた様に、酔わされて弄ばれ、その後はビデオで脅されて関係を続けさせられていたとしても、彼らにこれほどまでに感じさせられて、自らも貪欲に快感を求めた妻と、今まで通りの暮らしを送っていく自信が無い。

私は妻が泣きながら逃げ込んだ部屋のドアを開けた。

「あなたが好き!愛してる!」

妻は顔を上げてそう叫ぶと、またテーブルに泣き伏した。

「あの男達に辱められて・・・感じていたのか?」

散々ビデオで見せ付けられたくせに、馬鹿な質問しか出て来ない。

「ごめんなさい。酔いが醒めれば醒めるほど、正気ではいられなかった。3人の男に身体の中まで覗かれて、死にたいほど惨めで、正気ではいられなかった」

私にはそれと感じた事が、どの様な関係があるのか分からなかった。

「何もかも忘れたかった。惨めな状態の自分を忘れたかった」

妻の言っている意味は分からないが、私は最後まで抵抗して欲しかった。
その時妻の視線が気になって、視線の先を見ると私の股間が膨らんでいる。

私は妻が嬲られている姿に興奮したのか。
いや、悔しい思いしか無かった。

それでは、目の前ですすり泣く妻の姿に興奮しているのか。
いや、他の男で感じた妻に対する怒りしかない。

原因は分からないが、私が妻を欲しがっている事だけははっきりしている。
その様なことを考えている間に、妻は涙を拭いて私の前に跪いていて、ズボンとパンツを下げて口に含む。
夫婦喧嘩をした時は、セックスをして仲直りする事が多かったので、私との仲を少しでも元に戻したくて、この様な行動に出たのか。
それとも私の愛を感じたくて、私に抱いて欲しいと思ったのか。
妻の真意を測りかねていた私は、妻を引き離そうとも思ったが、この様な時に勃起してしまっている負い目と、妻を欲しいという強い思いから出来ずにいた。

すると次の瞬間下半身に猛烈な快感が走り、目を下にやると妻が私のオチンチンを、今まで見たことも無いほど喉の奥まで頬張っている。
あのビデオを見たからそう感じるのでは無く、妻のフェラは以前よりも遥かに巧になっていた。
堪らず妻を床に押し倒し、強引に手を滑り込ませると、フェラをしていただけだと言うのに驚くほど濡れていて、私の指を難なく受け入れてしまう。
その時私は、妻は単に私の勃起を見て疼いてしまっただけで、私への愛からこの様な行動に出たのでは無いと思った。
私も勃起していたので、妻を責められないのかも知れない。
しかし妻がその様な女にされてしまった事が悔しい。
いや、自らその様な女になってしまったのかも知れない。
私の勃起は急速に萎んでいった。

「別居しよう」

「嫌です。私はあなたと別れない」

「別れる訳では無い。このままだと優子を傷付けてしまいそうだから、少し頭を冷やしたい」

妻はしばらく泣き続けたが、妻もこのまま私の顔を見ているのは辛いと考えたのか、渋々ながら承諾した。
一応冷却期間をおくための別居なので、義父母には本当の訳は話さずに、送り迎えをすれば娘も学校へ通える距離だったので、妻の実家に預かってもらう。
妻は不安なのか一日何度も電話して来て、私に許しを請い続けたが、私が素っ気無い返事しかしなかったからか、次第に間隔が空いて来る。
私の方も娘のことは気掛かりだったが、意地になっていて自分からは電話一本しないでいた。

しかし妻のことを考えない日は無く、妻のことを想っていた寂しい週末の夜に、辛くなるだけなのが分かっていたので、見ないでおこうと思っていたビデオをデッキに入れてしまう。
そのビデオは③と書かれてある物で、楠木の家での妻の様子が収められていた。
画面を見ると懐かしくさえ感じる妻が、玄関で三つ指着いて楠木を迎えるところから始まっていたが、若い頃にも見たことがない様な、身体に張り付いたミニのワンピースを着ている。

「下着を見せてみろ」

「ビデオはやめて下さい」

「なに!」

妻は立ち上がると、恥ずかしそうにスカートをたくし上げる。

「もっと、ヘソの上までガバッと上げろ」

妻は模様も何も無い、白いビキニのパンティーを穿いていて、黒い陰毛が透けて見える。

「何もかも見えてしまう様な、そんな薄いパンティーを穿いて。優子は本当に厭らしい奥さんだ」

「これは旦那様が・・・」

妻の言葉を楠木が遮る。

「よし。今から風呂の掃除だ」

カメラは風呂を洗う妻の白い太腿と、動く度に見え隠れするパンティーを追っていた。

「どうして今日は服を着たまま洗っている?服が濡れてしまうじゃないか」

「ビデオはやめて下さい」

「なに?聞こえないぞ」

下着姿になった妻はブラジャーもパンティーとお揃いの、柄の全く無い白く薄い生地の物を着けさせられていたので、乳首はおろか乳輪まで透けて見えていた。
その後、カメラは妻がシャワーで洗剤を洗い流している様子を追っていたが、泡が消えるとカメラの前に立たせ、シャワーを奪い取って妻に向かって水をかける。

「やめて下さい」

ただでさえ薄く透けた下着は濡れて身体に張り付いてしまい、妻は裸同然の姿になっていく。

「優子は本当に厭らしい身体をしているな。よし、一度出すぞ」

映像は応接室に切り替わり、ソファーに座った楠木の下半身と、開いた脚の間に座って、目の前の硬くそそり立ったオチンチンを握る、ピンクの下着に着替えた妻の姿が映し出された。
妻はこの様なことを毎日の様にさせられていたのか、慣れた仕草で手を動かしながら、時々オチンチンに唾液を垂らす。

「もっと早く」

妻は手の動きを早めると同時に、握っている物の下にある、皺だらけの袋に舌を這わせていた。

「出すぞ」

その声で、妻は躊躇することなく口に含み、頬をへこませて全て吸い取ろうとする。

「ウウッ」

楠木が全て出し切るまで妻は吸い付いたまま動かなかったが、やがてゆっくりと口を離すと、口を開けて全て飲んだ事を確認してもらう仕草を見せた。

「金玉まで舐めて早く終わらせようとしたな」

「その方が・・旦那様が・・気持ちがいいと思って・・・」

「嘘を吐け。早く触って欲しくなったからだろ?」

妻は反論せずに俯いてしまう。

「もう濡らしているだろ?」

妻は頷く。

「本当に淫乱な奴だ。この姿を工場の連中に見せてやりたい」

「虐めないで」

「また嘘を吐く。本当は虐めて欲しいくせに」

このあと妻を抱いたのだろうが、そこでビデオは終わっている。
妻が3人に辱められていたビデオを見た時よりも、私は遥かに強い怒りを感じていた。
妻をまるで自分の所有物の様に扱う楠木。
脅されてしていたのかも知れないが、ほとんど逆らう事も無く従い、その上感じてしまって目付きまで変わっていく妻。
怒りで眠れなかった私は、少しでも怒りをぶつけようと、朝早くに楠木の家に向かった。
するとそこには3台の車が止まっていて、一台は見慣れた車だった為に愕然として立ち尽くしていると、2人の男が出て来たので慌てて身を隠す。

「もう夜が明けたのですね」

「ああ、私は今から仕事だ」

「土曜も仕事ですか?」

「夜仕事をしているところに、急にお呼びが掛かったから、そのまま放り出して来てしまったからな」

「そんな無理をしてまで?」

「当たり前だ。もう無理だと思っていた優子奥様を虐められるのだぞ」

「そんなに焦らなくても、このまま離婚になれば、また好きな時に抱けるようになりますよ」

「それはそうだが恥ずかしい話し、優子と聞いただけで立ってしまった」

「分かります。あの普段とのギャップが堪らないのですよね。あんなに虐め甲斐のある奥さんはいません。それにしても、久し振りの優子は凄かったですね」

「ああ。一晩で何度気を遣ったんだ」

「数えるのは早いですよ。まだ今から楠社長に・・・」

「そうだったな。彼は私達の手伝いに徹していたから、これからだったな」

2人は笑みを浮かべながら片手を上げて挨拶すると、それぞれ車に乗り込んで帰って行った。
私から血の気が引き、2人が出て来た玄関を入って行くと、奥の方から妻の叫び声が聞こえる。

「もうイヤー!いかせないでー!」

襖を開けると、広い和室には縄やバイブが散乱していて、中央に敷かれた布団の上では楠木の上に跨がった妻が、涎を垂らしながら一心不乱に腰を動かしている。
私は2人に駆け寄って妻を蹴り倒し、急な事で動けずに、ただ驚いた顔で私を見ている楠木の脇腹を思い切り蹴った。

「あなた!・・・これは違うの。有希の同級生のお母さん達に話すと脅されて・・・」

たいした違いは無いかもしれないが、妻が上で無く組み敷かれていたら、多少は違ったのかも知れない。
妻が自分から腰を使っていなければ、もう一度妻の話を聞いたかも知れない。
一週間後、私と妻の離婚が成立した。

妻は娘が転校しなくても良いようにアパートを借り、離婚時の約束通り、週末になると娘を連れて来ていたが、私は娘を預かって泊めるだけで、妻とは一言も言葉を交わさず、一歩も家の中には入れていない。
遠藤は私が会社に乗り込んで全て話したことで、怒った父親に勘当されたが、そこは親子で、父親が慰謝料を持って謝りに来たところを見ると、数年で勘当も解けるのだろう。
悲惨なのは池田で、養子だった為に怒った奥さんに離縁され、当然社長の座も失った。
ただ奥さんは子供達のことを考えてか、犯罪では無かったと言い張り、私の妻も悪いと言って譲らなかったが、やはり穏便に済ませたい様で、後日弁護士を使って高額の慰謝料を提示してきた。
あとは楠木だけだが、私の再度の請求に、婚姻関係は破綻していたと言って逃げ回る。
私も楠木の顔を二度と見たくないと思っていたので、思い付いた時に電話するだけで会いには行かなかった。

しかし離婚して3ヶ月が過ぎた頃、楠木の自宅の電話も携帯も解約されてしまって連絡が取れなくなったので、前日から泊まりに来ていた娘が友達の家に遊びに行った隙に、楠木の家に行ってみた。
すると玄関には楠木の家ではなくなった事を知らせる張り紙がしてあって、裏に回って中の様子を窺っても、静まり返っていて人の気配が無かったので、工場へ行くとあの年配の男が掃除をしている。

「もうこことは関係がなくなってしまったが、長年世話になった工場だからな」

聞けば楠木はかなりの借金を抱えていたが、金銭感覚は麻痺していた様で、高級車を乗り回して以前と変わらぬ生活をしていたと言う。
しかしあの一件で2社からの取引が無くなると諦めも早く、さっさと倒産させて今ではアパート暮らしをしているそうだ。
どうして彼ら3人は、この様な危険を冒してまで妻に執着したのか。
普段のお淑やかな妻とのギャップに、それほどまでに魅せられてしまったのか。
妻もまた、どうしてこの様なことに。

「楠木のアパートを教えて下さい」

楠木の住んでいるアパートを聞いて愕然とした。
そのアパートは、妻と同じアパートなのだ。
離婚したので、妻と楠木がどの様なことをしていても関係ないはずなのに、なぜか猛烈な怒りが込み上げてくる。
特に週末は娘を預かっているので、ビデオで見た様なことをしているのではないかと思うと、なぜか辛くて遣り切れない。
こんな妻でも、私はまだ愛しているのか。
その夜娘が眠ってしまってから迎えに来た妻を、離婚してから初めて家に入れた。

「アパート暮らしは楽しそうだな」

「えっ?」

「週末は有希を俺に預けて、楠木とお楽しみか?」

妻は俯いてしまった。

「離婚したから、俺には関係無いか」

「そんな事はしていません」

「それなら、どうして楠木と暮らしている事を言わなかった?」

「一緒に暮らしてなんかいません。彼が勝手に隣に引っ越してきて・・・」

「どうして優子のアパートを知っていた?偶然なんて言うなよ」

「分からない。私は教えていない」

「もう離婚したのだから、嘘を吐かなくてもいい。昨夜からお楽しみだったのだろ?」

「そんな事はしていません。彼は言い寄ってくるけれど、私は・・・私は・・・」

「そうか。昨夜から今までしていて、迎えに来るのが遅くなったのか」

「違います。今日も仕事でした。遅くなったのは、急に残業になってしまったから」

あれから妻はスーパーに勤めたので、ほとんど平日しか休みが無い。
私は自分のことを、いつまでも女々しい男だと思った。
離婚したのだから、妻が何をしようと関係無いはずだ。
しかし私の口からは、妻を困らせる言葉しか出てこない。

「有希は俺が育てるから、もうここには来ないでくれ。あんな男のいる環境の所に、有希をおいておけない」

「有希まで失ったら・・・」

「失う?有希のことよりも、楠木に抱いて欲しくて仕方がないのだろ?普段は有希が寝てから楠木の部屋に行くのか?まさか奴が来て、有希が寝ている部屋で」

「そんな事はしていません。あの時も私は有希を守りたかった。有希が私の事で後ろ指をさされるのは避けたかった」

この時の妻の真剣な表情から、妻は本当にそう思い込んでいるのだと感じた。
脅されて仕方なく従っていただけだと思い込んでいて、自分が快楽を求めていた事など、少しも気付いていない様だ。

「どちらと暮らすか有希に選ばせよう。優子のしていた事を全て話して」

「やめて。そんなこと言わないで」

妻は狂ったように泣き叫ぶ。

「俺も有希に、そんな事は話したくない。お前が有希を放棄して帰れば、話さないと約束する」

妻が娘をおいて帰ることなど出来ないと知っていた。

「帰れない。有希をおいて帰れない」

娘を利用する事に罪悪感を覚えていたが、別れてしまった妻に対して、今の私には他に強く出られることがない。
妻は泣いていて、帰ろうとはしない。

「このまま黙って有希をここに置いて帰るか、それとも全て話して本人に選ばせるか、今夜は泊めてやるから一晩よく考えろ」

偉そうに言ったが、本心は楠木のいるアパートに帰したくなかった。
私はすすり泣く妻を暫らく見ていたが、離婚して他人になったからなのか、元妻と言うよりもセックスの対象として見ている事に気付く。
それも誘えば応じる、娼婦のような淫乱な女として見ている。
泣き顔から3人の男に責められてすすり泣く妻を思い出し、悔しいはずなのに泣いている姿に色気さえ感じているのだ。
この時私は更に妻を虐めようとしていたが、それは裏切られた事への制裁などではなくて、完全に性的な欲望からだった。

「ここへ座って、久し振りに一杯付き合え」

ソファーに座った私が隣を叩くと、ようやく妻は微笑んだ。

「何かお摘みを持ってきます」

「他所の冷蔵庫を勝手に開けるつもりか?」

「そうでした・・・ごめんなさい」

妻の顔から笑顔が消えて、叩いた場所よりも少し離れて座ったので腕を掴んで引き寄せると、また笑顔が戻って私に身体を預けてきた。

「シャワーを浴びさせて下さい」

妻は私の手を振り切って立ち上がったが、着替えを持っていない事に気付く。

「Tシャツか何か貸してもらえます?」

「どうせすぐに裸になるのだから、何もいらないだろ?」

このまま私に抱かれ、その事で復縁の可能性も出て来ると思ったのか、それとも単にセックスがしたくなっただけなのかは分からないが、妻は嬉しそうな顔をしてバスルームに消えた。
私はその間にビデオをセットして待っていると、バスタオルを巻いて戻って来た妻は、綺麗に化粧が直されている。
隣に座った妻は私の首筋にキスをしてきたので、私は妻を逃がさないように肩に回した手に力を入れ、空いた方の手でリモコンを押した。

「そんなに中まで見ないでー・・・イヤー・・・こんなのイヤ~」

その声が聞こえてくると妻は私の首筋から唇を離し、声の聞こえてくる方を見て、大きく目を見開いたまま固まってしまう。

「いや・・やめて・・・ビデオはやめて・・・イヤ~!」

妻は両手を突っ張って私から離れようとしたが、私はリモコンを置くと両手で抱き締めて逃がさない。
妻が逃げたいのもそのはず、画面の中の妻は鴨居から下がった真っ赤なロープで両手を一つに縛られ、立たされたままの格好で大きく脚を開かされていて、その脚が閉じられない様に青竹に両足首を固定されていた。
その前では遠藤が胡坐を掻いて、妻のオマンコを指で開いて覗き込んでいる。

「イヤ~・・・ビデオはイヤ~」

妻が激しく抵抗するのでバスタオルは外れてしまい、縺れ合うように2人ともソファーから摺り落ちた。

「嫌なら有希をおいてアパートに帰れ。そして二度と来るな」

妻の抵抗が弱まったのを良い事に、私はソファーにもたれて脚の間に裸の妻を座らせ、後ろから抱き付いた体勢になって画面を見るように言ったが、妻はしっかりと目を閉じて、横を向いてしまって見ようとしない。

「どうだ?上手く出来ただろ?」

「それは何ですか?」

ビデオの中では、いつの間にか池田も加わっていて、手には皿を持っていた。

「山芋で作った張形だ。先日これを使った時は、擂りおろして塗ってやったが、今日はビデオを撮っているので、この方が面白いと思ってこんな形に削ってみた」

池田の持っている皿がアップになると、そこには山芋を男根の形に彫った物が乗っている。
2人の男の目の前に最も恥ずかしい部分をさらし、その上もう一人の男にビデオまで撮られている妻は、それまでは目を閉じて羞恥に震えていたが、池田と遠藤の会話を聞くと恐る恐る目を開けた。

「イヤ・・・それはイヤ・・・イヤ~」

妻は狂ったように暴れ出したが、縛られていてはどうにもならない。

「入れないで~・・・イヤ・イヤ・・・お願い・・・それはイヤ~」

「もっと力を抜かないと、中で折れてしまうぞ」

遠藤に触られて濡れていたのか、山芋の滑りのせいか分からないが、妻は難無く山芋を受け入れてしまう。

「アァァァ・・イヤー・・・もう恥を掻かせないでー」

「そう嫌がるな。ヌルヌルしていて気持ちいいだろ?」

「抜いてー・・イヤー・・・抜いて~」

「このぐらいで良いだろう。抜いてやるから、そう暴れるな」

池田はそう言いながら辺りを見渡す。

「いかん。張り形を車に忘れてきた。すぐに持ってくるから、これをオサネにも塗ってやってくれ」

そのとき初めて楠木の声が聞こえた。

「私が持って来ます」

「いや、もうすぐ踊り出すから、君はその様子を撮影していてくれ」

池田から山芋を渡された遠藤は、最初は言い付け通りに妻のクリトリスの辺りに塗り込めていたが、悪戯心が出たのか、また中に入れると出し入れを繰り返し、言葉で妻を虐めて喜んでいた。

「ヌルヌルしたのが沢山出て来たぞ。これは山芋の汁か?それとも優子の汁か?」

「やめて・・アッ・アッ・アッ」

「感じていないで答えろ!これは山芋か、優子の汁か!」

答えない妻に苛立った遠藤は、空いている方の手で妻の陰毛を引っ張った。

「痛い!・・言います・・・それは優子の・・・」

その時、木箱を持った池田が戻って来た。

「遠藤君。そんな事をしていては、いつまでも踊らないぞ」

「踊るって?」

「何もせずに見ていれば勝手に踊り出す」

遠藤が山芋を抜き去ると、妻は脚を擦り合わそうとするような動きを見せるが足首が固定されていて出来ないので、今度は何かに秘部を擦り付けているかのように腰を前後させるが、ただ虚しく空を切る。

「凄い。厭らしく腰が動き出した」

「手の甲を近付けてみてみなさい」

池田に言われた遠藤が手の甲を妻に近付けると、妻は腰を突き出してそれに秘部を擦り付ける。

「イヤ・・こんなのイヤ・・・」

そう言いながらも、妻の腰は激しく動く。

「中も掻いて欲しいだろ?これか?これが欲しいか?この前のように、これで掻いて欲しいか?」

池田が箱から出した物は、カリの部分が大きく張っている、男根の形をした木製の張り形だった。

「これが欲しければ、この前の様にお願いしなさい」

しかし妻は顔を背ける。

「遠藤君。手の甲を貸してあげるのをやめて、足を自由にしてあげて下さい」

遠藤が手の甲を遠ざけると、妻の腰はそれについて行こうとしたが、縛られていてはそれも叶わず、大きく前に突き出した格好で止まってしまう。

「イヤー・・・痒いの・・・すごく痒いの」

妻は足の縛りを解かれると、今度は腰を妖しく捻りながら、激しく太腿を擦り合わせていた。

「本当だ。厭らしいダンスを始めた」

男達は妻の動きを冷やかしていたが、妻にはその声など届かないようで、腰の動きは激しさを増していった。

いつしか私は、妻のことも忘れてビデオに見入っていたが、気付くと目を閉じて横を向いていたはずの妻も画面を見つめていて、息遣いが乱れ始めている。
私は妻を抱き締めていた手を離し、後ろから両方の乳房を揉んだが、妻は逃げようともしないでビデオに見入っていた。

「やはり喜んでいたんだな?奴らにやられるのが嬉しかったんだな?」

妻は私の言葉で我に返り、乳房を揉んでいる私の手を上から押さえた。

「違う!私は脅されて・・・」

「現に今も、自分が辱められている姿を見て・・・」

私が下腹部に手を滑り込ませると、予想通りそこは酷く濡れている。

「違うの。私は脅されて嫌々・・・」

「それなら、どうして自分の惨めな姿を見て濡らしているんだ?ほら見て見ろ。ビデオの中でも優子はあんなに・・・」

ビデオの中の妻は山芋の痒さに耐えられず、終いには大きな声で何度も張り形を要求して、池田に入れてもらうとすぐに喜びの声を上げていた。

「違う!違う!痒くて我慢出来なかったの。感じてなんかいない!」

しかし妻の言い訳も虚しく、ビデオの中の妻は立ったまま気を遣らされてしまう。

「今達したよな」

「達してなんか・・・」

妻の声は小さくて、ビデオの中の声に掻き消されてしまう。

「もっとして~・・・痒いの・・・痒くて我慢出来ない・・・もっと・もっと動かして~」

「おやおや。優子は本当に淫乱な奥さんだ。今気を遣ったばかりなのに、もう腰を振っている」

妻は3人に笑われながら、またすぐに達してしまったが、それでも妻の欲求は収まらない。

「やめないで~・・・痒いの~」

「痒いのはオメコだけか?」

「オサネ・・・オサネも痒いの~」

「遠藤君はオサネを掻いてやってくれ」

「そこ・・・そこ・・・ヒー・・・ヒィィー・・・ヒィィィ~」

「こりゃあ手に負えん。遠藤君、手のロープも解いてやってくれ。自分でさせよう」

「早く・・早く・・・痒くて我慢出来ないー」

妻は手のロープを解かれると隣の部屋に連れて行かれ、既に敷いてあった布団の上に放り出される。
すると妻はすぐに自分の指を二本も入れ、もう一方の指でクリトリスを擦って腰を何度も上下させていた。

「指でいいのか?これが欲しいのではないのか?」

池田が張り形を差し出すと、妻は中に入れている指は動かしながら、クリトリスを擦っていた手を伸ばした。

「駄目だ。この前の様にちゃんと言わないと」

「下さい・・・木のチンポ下さい・・・優子のオメコに・・・木のチンポ下さい」

妻は張り形を手渡されると自分で納め、またクリトリスを擦りながら動かす。

「アァァァ・・・ダメー・・・また・・また・・・ダメ~」

「凄いですね。山芋って、そんなに痒いんだ」

「いや、そうでは無い。最初は痒かったのだろうが、もう自分の厭らしい汁で洗い流された頃だ」

「それならどうして?まだあんなに腰を上下させていますよ」

「あれは理由を作ってやっただけだ。自分で淫乱だと認めたくないので、どうしても気持ちにブレーキがかかる。山芋を塗られれば、痒くて仕方が無いのでしていると、大義名分が出来る」

「という事は、優子はもう痒くも無いのに・・・」

「そうだ。自分でも気付いていないかも知れないが」

「アッ・アッ・アッ・・・イク・・・またイク・・もう頂戴・・・お願いですから・・もう・・・」

「何が欲しい?」

「本物を・・・アッ・アッ・・もうダメ・・・チンポ・・・本物のチンポで掻いて・・・木のチンポはイヤ・・・本物のチンポ頂戴・・・イク・イク・・イヤー・・・またいっちゃうよー・・・イク・イク・・イク~~」

私はビデオを見ながら妻を触っていたが、その時、失禁でもしたのかと思うほど妻の中から液体が出てきて、私の手を伝って絨毯に零れ落ちた。

「あなた・イヤ・イヤー・・・イク~~」

ビデオの中の妻は激しく達した後、重い身体を起こしてパンツを脱いで横に寝た遠藤のオチンチンに吸い付いたが、今私の腕の中で達した妻も、私を押し倒すとズボンとパンツを一度に下ろし、既に硬くなっている物を口に含んだ。

「優子・・・」

「ちょうだい・・・我慢出来ないの・・・私・我慢出来ないの」

妻はビデオと同じように私に跨がると、自分で入れて最初から激しく腰を使ってきたが、ビデオと違うところはここには私しかいない。

「もっと欲しい」

遠藤が終わる頃、私も終わり、妻も2度達して大きな息をしていたが、ビデオで池田との交わりが始まると、妻は私の軟らかくなったオチンチンを、また口に含んでくる。

「優子!やめろ!」

妻は口を離して顔を上げたが、まだ満足していない様で目が潤んでいる。

「私・・・私・・・」

私はこの時、妻は病気ではないかと思った。
この様な病気があるのかどうか分からなかったが、妻は普通ではないと感じた。
昨夜はベッドを共にするとまた迫って来たので、結局もう一度抱いてやると妻は今まで見たことがないほど乱れに乱れ、ようやく満足して眠りについたが翌朝目覚めると、昨夜の痴態が嘘のように元のお淑やかな妻に戻っていた。

「ベッドでの優子は凄かったな」

「有希がいるのに、やめて下さい」

妻は頬を赤く染めて乙女の様な恥じらいを見せ、昨夜とは別人のように見える。
こうして妻から少し離れて一人の女として見ると、妻にのめり込んでしまった奴らの気持ちが、少しだけ分かったような気がした。

「有希。今日からは、またここに帰って来るんだぞ。間違うなよ」

娘はまた親子3人仲良く暮らせると思ったのか、満面の笑みを浮かべて妻の車に乗り込む。

「アパートに帰って有希を見送ったら、話があるからすぐに戻って来い」

「私は今日と明日は休みですけど、あなたのお仕事は良いのですか?」

「休む」

アパートに帰って娘の学校の用意をして送り出すだけなので、30分もあれば戻って来ると思っていたが1時間経っても戻って来なかったので、嫌な予感がした私は妻のアパートに急いだ。

「やめてー。出て行ってー」

「もっと大きな声を出してもいいぞ。みんな仕事に行ってしまって誰もいない」

私が着くと、壁の薄い鍵など無いに等しい古いアパートには、妻と楠木の声だけが響いていた。

「全て失った俺には、もう優子しか無い。出て行って欲しければ、昨夜は何処に泊まったのか言え!」

自分の妻を他人に抱かせて興奮する人達と同じで、妻を何度も池田と遠藤に抱かせた楠木でも、勝手な行動をされては嫉妬するのだと分かった。

「淫乱な優子では、男っ気無しでは生きていけないと思って、毎日でも疼きを鎮めてやれるように折角隣に越して来てやったのに、俺の誘いは断り続けて昨夜は誰に抱かれた!店長か?それともバイトの学生か?」

「関係ないでしょ!それに、私はそんな女じゃない!」

「そうかな?こんな薄い壁のアパートだから全て聞こえてきて知っているぞ。毎晩娘が眠ってから、風呂に入って何をしている?それも、いざ始めると一度や二度では終わらない」

「そんなこと・・・私は・・・」

「私は何だ?俺の部屋の風呂と優子の部屋の風呂は、薄い壁一枚で隔たっているだけで同じ位置にあるから、優子が風呂に入ると俺も風呂に入って毎晩壁に耳をつけて聞いていたのだぞ。職場の人間や、娘の友達の母親連中が聞いたら驚くぞ。こんな真面目そうな顔をして、毎晩一人であんな事をしているなんて」

「もうやめてー!出て行ってー!」

「何も自分でしなくても、毎晩でも俺が可愛がってやるから、今日から娘が眠ったら俺の部屋に来い。本当はこんな話をしているだけでも、俺に抱かれていた時を思い出して、疼いてしまって濡らしているのだろ?」

「違います!」

「本当か?どれ、調べてやろう」

「イヤ!やめて!放して!」

私は妻を試したくて飛び込んで行きたいのをぐっと堪えたが、私の期待はすぐに破られ、妻の抵抗する声は弱まっていった。

「こんなに乳首を硬くして何が嫌だ」

「イヤ・・・やめて・・・アアァァーン・・・イヤ・・・イヤ」

妻が真剣に抵抗すれば別だが、離婚した私は妻が何をしようと文句は言えない。

「そろそろ、ここを触って欲しくなった頃だろ?」

「アッ・・・そこイヤ・・・イヤ・イヤ」

「何が嫌だ。身体はこんなに正直だぞ。既にパンティーなんかグッショリだし、クリだって早く触って欲しくて、パンティーの上からでもこんなにはっきりと分かるほど膨らんでいる」

「ア~・・・アァァ~・・・イヤ・イヤ・イヤ」

「贅沢をしなければ、働かなくても1年くらいは暮らせるだけの金は持っているから、遠くの誰も知らない土地で暮らそう。その間に新しい仕事を探せばいい」

「イヤ・・・あなたとなんかイヤー」

「そうかな?ここはそうは言っていないぞ。どうだ?自分でするより、ずっと気持ちいいだろ?俺と暮らせば毎晩してもらえるのだぞ」

「イヤ・・そんなのイヤ・・・アァァァ~」

「決まりだな。そうと決まれば娘は邪魔だから、別れた旦那に渡してしまえ。さあ、もっと感じるように縛ってやるから俺の部屋に行こう」

妻が感じてしまっている声を聞き、私が諦めて帰ろうと背を向けた時、妻が大きな声で叫びながら飛び出して来た。

「イヤー!もう私に近付かないでー!」

妻は私に気付くと驚いた顔をして蹲ったが、私は妻の乱れた服装を見て頭に血が上り、部屋に飛び込むと楠木を殴っていた。
私に殴られた楠木は尻餅をついて一瞬固まったが、すぐに笑みを浮かべて立ち上がった。

「部外者のあんたが急に入って来て殴るとは、いったいどういうつもりだ!警察を呼ぶぞ!」

「部外者?」

「もう離婚したのだから、他人のあんたが俺達のことに立ち入るな。俺達は見ての通りの関係だ。これは単なる痴話喧嘩だ」

「違う!勝手に入って来て強引に・・・」

「優子はそう言っているぞ。そうなると、これは強姦未遂だ」

「強姦?それなら警察を呼べ。警察を呼んでもいいが、優子のパンティーの染みは何て説明する。何が強姦未遂だ。これは完全な和姦だ。優子は嫌がっている振りをしているだけで、本当は望んでいるんだ。以前もそうだったように、優子は嫌がる振りをして、無理やりされている状況を楽しんでいるんだ」

確かに妻は感じてしまっていたのは明らかで、そう言われると自信が無い。
楠木が娘の話をしなければ、あのまま抱かれていたかも知れない。

「お前の言う通りかも知れないな。俺には関係無い事かも知れない。ただ関係ある事が一つある。慰謝料のことだ」

「慰謝料?そんな物は遠に支払済みだ」

「いや。払ってから、また関係を持てば新たに請求出来る。現にそれが原因で離婚したのだから」

楠木は苦虫を噛み潰したような顔になる。

「取れるものなら取ってみろ。無い者からは取れない」

「残念だが聞いてしまった。何処に隠していたのか、1年は楽に生活出来るだけの金を持っているそうじゃないか」

私はアパートを出ると楠木の住んでいた家に立ち寄り、玄関の張り紙に書かれていた電話番号に電話して、今住んでいるアパートの住所と、楠木が金を隠し持っている事を告げた。
家に帰ると既に妻の車が止まっていて、妻はキッチンでうな垂れている。

「感じたのか?」

「・・・ごめんなさい」

「俺達は他人なのだから謝らなくてもいい」

「でも・・・私・・・」

「それなら一つ訊くが、どうして途中で思い止まった?有希のことを言われたからか?」

「違います。今更信じてもらえないでしょうけど、あなたの顔が浮かんで」

それが本当なら、あそこまで行かずに最初から抵抗しろと思ったが、それでも少し嬉しかった。

「それよりも、有希に全て話して選ばせるか、このまま黙っておいて行くかどちらに決めた?」

「どちらも出来ません。許して下さい」

私は妻を虐めたいだけで、その様な気は無い。
その様なことをすれば尚のこと、自棄になった妻は楠木と暮らすかも知れないからだ。
私の計画通り、結局妻は私の家で暮らすことになったが、復縁する訳ではなくてあくまでも居候で、この家では私の言い付けには逆らわない事を一つ返事で承諾した。

「俺の言った事に逆らうことがあったら、どの様な理由でもすぐに出て行ってもらう。それでも良いのか?」

「ありがとう。有希と暮らせるならどの様な事でも聞きます」

私と妻が段ボール箱をいくつか持ってアパートに行くと、3人のスーツ姿の男が隣の部屋に入って行った。

「楠木さん。債権者の中にはご飯も食べられない方がみえるのに、あなただけが働きもせずに暮らしているのは駄目でしょ」

「最低限の生活は保障されるはずだ!」

「これが最低限の生活ですか?働かずに一年も暮らせるのが」

「えっ!」

私と妻は当座の着替えと、娘の物を急いで段ボールに詰め込むとアパートを出た。
その夜妻に食事を作らせ、久し振りに3人で食べた。

「美味しいね。凄く美味しいね」

娘は余程我慢していたのか、そう言うと泣き出した。
その時私は、復縁は無くても娘の前でだけは普通の夫婦でいようと思ったが、寝室で一人になると昼間の妻の喘ぎ声が思い出されて、悔しくて寝付かれない。
これから私と娘のことを話し合おうという大事な時に、感じてしまってあの様な声を上げる妻が許せなかった。

暫らく寝付かれずに悔しさを押し殺すのに必死になっていると、部屋の前を通り過ぎる足音が聞こえた。
足音を忍ばせていてもその重さから妻だと分かり、トイレにでも行ったのかと思っていたが、一時経っても戻って来ないので私も部屋を出て妻を捜すと風呂の明かりが点いていて、娘と一緒に入ったはずなのに、妻はまた風呂に入っているようだ。
それまでシャワーの音で分からなかったが、近くに行くと微かに妻の喘ぎ声が聞こえたので思い切って脱衣所に入ったが、少し音を立ててしまったにも関わらず、夢中になっている妻は気付かない。

「イイ・イイ・・・イク・イク・・・優子イク・・イク・イク・イク~」

磨りガラス越しに映る妻は、立ったまま壁にもたれて、シャワーと指を使って軽く達したようだったが、楠木の言っていた様にそれでは終わらず、今度はボディーソープを手にとって泡立てると、どうやら乳房と下腹部に塗っているらしい。

「ウウッ・・・ウーン・・・ウッ・ウッ」

暫らく唸り声が聞こえた後、妻はガラスから離れてしまったので、ただ中腰で動いている事ぐらいしか分からない。

「イイ・イイ・イイ・・イイの・・・イイの・・・アァァーン」

妻の声は次第に大きくなっていき、終いにはまた達しそうになっていた。

「ウウーン・・イイ~・・また・・また・・イヤー・・こんなのイヤー」

私は思い切ってドアを開けると、妻は片足だけを空の風呂に突っ込んで、風呂の縁を跨いだ格好で腰を前後に動かしながら、オマンコを縁に擦り付けて喘いでいた。

「イヤ・・・イヤ~!イヤ~!見ないで~!」

妻は慌てて空の風呂に身を隠す。

「続けろ。もう少しだったのだろ?最後まで続けろ」

「えっ?・・・出来ない。許して」

「この家では、俺の言う事が絶対だと言っただろ。聞けないのなら、すぐに出て行ってくれ」

妻は俯きながら、ゆっくりと縁を跨いだ。

「じっとしていないで動けよ」

妻の目には涙が溜まり、腰だけが前後に動き出す。

「もう許して」

「駄目だ。イクまで続けろ」

妻はこうやって、毎日疼きを静めていたのだろう。
その結果、石鹸を塗って滑りを良くした方が、より感じると気付いたのだと思う。

「ウウッ・・・イヤ・・こんなのイヤ」

妻は私に見られながらも、徐々に腰の動きを早めていく。

「イヤ~・・・見ないで・・・私・・私・・・」

ビデオでは見たが、実際妻のオナニーを見るのは初めてで、妖艶な姿に下半身が硬くなる。

「イヤ・イヤ・イヤ・イヤ・・私・・イヤ・イヤ・イヤ」

妻はこの様な状況の中でも、次第に感じて登り詰めようとしていた。

「見ないで~・・・もうダメ~・・・イク・イク・・見ないで~」

「まだイクな。本当に淫乱な女だ」

私は脱衣場で裸になると、妻の前に行って硬くなったオチンチンを突き出した。
すると妻は躊躇することなく、当たり前のように口に含む。

「俺が出すまで絶対にイクな。もしも俺より先にいったら、この家から一人出て行ってもらう」

「ウグッ・・ウー・・ウー・・ウウッ」

偉そうな事を言った私だったが、妻の早まる腰を見ていて我慢出来ずに、呆気なく妻の口一杯に出してしまった。
妻はそれを飲み込もうとしたが、全ては飲み込めずに涎のように口から垂れている。

「イク・イク・イク・・優子もイク・・イクー・・イクー・・・イク~~」

私が余韻を楽しんでいる妻を残して脱衣場に出ると、妻も慌てて出てきて後ろから私に抱き付き、前に回した手でオチンチンを掴んだ。

「あなたお願い。欲しいの。私これが欲しいの」

「お前・・・」

「恥ずかしい。でも我慢出来ない。欲しいの。これが欲しいの」

妻は更に強く握ってきた。

「離婚したのに、あなたは可笑しくないか?」

「何と呼べば?」

「有希の前以外では、この家の中ではご主人様と呼べ」

妻は娘の部屋で寝る約束だったが寝室に連れて行き、私の上で大きな声を出しながら動き続ける妻を見ながら思った。
妻は普通では無い。
やはり病気なのだろう。
しかし、この様な妻を奴隷のように扱おうとしている私もまた、病気なのかも知れないと思った。

妻は私に服従し、その褒美にセックスしてやるという生活が続き、一ヶ月ほどして妻のアパートも引き払いに行ったが、既にそこに楠木の姿は無かった。
未だにあの3人に対する恨みはあったが、それよりも妻との関係に悩んでいた私は色々ネットで調べ、その中のセックス依存症という文字が気になって仕方がない。
妻がこの病気だとすると、あの3人が去って行っても、また妻は浮気するかも知れない。
働いているスーパーでも、浮気のチャンスはいくらでもある。
仮に仕事を辞めさせたとしても、私が24時間見張るのは不可能で、結局妻を信用するしかないのだが、夜の乱れようを見ていると心配で仕方が無い。
私は思い切って、妻を連れてカウンセリングを受けた。

「セックス依存症とまでは言い切れません。むしろ現実逃避と考えた方が良いかと」

医者の話では、妻は罪悪感から逃げたくて、全て忘れる方法がセックスだった。
その後、今度は自分のおかれた立場を一時でも忘れたくて、何かに逃げたかったが、それもセックスだった。
将来が不安で潰れそうになり、そのことを考えないでも良い時間は、セックスをしている時だけだった。
確かに妻も、セックスをしている時だけは何もかも忘れられると言った事がある。
妻を救える方法は、私が全てを忘れて許し、復縁して昔の関係に戻して、妻の不安を拭い去ることだと思った。
妻の罪悪感を和らげ、妻が逃げなくても良いようにする事だと思った。

しかしこうして、ブームが過ぎ去ってから友人に貰ったぶら下がり健康器に下着姿で手を吊られ、パンティー中にローターを入れられて腰を振って喘いでいる妻を見ていると、私の方がやめられそうにない。
私に快感をコントロールされ、イクのを我慢させられて必死にオチンチンを咥える妻を見ていると、すぐにはこの生活をやめられそうにない。
ずるい考えだが、私は妻が変わったのではなく、この様な妻も愛した妻の一部だと思うことにした。
この様な妻を愛そうと思った。
昼は淑女で夜は淫乱な妻を愛そうと。
それには浮気の心配は付き纏うが、今度浮気したら終わりだと妻も自覚しているはずだ。
セックスの欲望が私との復縁よりも上回れば、私は妻を諦めるしかない。
歳をとれば自然と関係も変わってくると、今までよりも気楽に考えて楽しむことにした。

「ご主人様~・・優子はもう・・・」

「まだ駄目だ。俺が出してからだ」

「それなら・・・これを止めて下さい・・・こんなのを入れられていたら・・・優子は・・・」

「それも駄目だ。少しは我慢する事を覚えろ」

我慢出来ずに、縋るような目で私を見つめる妻が愛しい。
バイブを動かしてもらえずに、自分から腰を動かす妻が愛しい。
そんな事を感じるようになった私も、やはり病気かも知れないが、暫らくはこの病気を治さないでおこう。
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