ベッドではドMに変わる女王様っぽい人妻OL
- 2022/04/27
- 18:30
うちの事務所に、『佐山さん』という女性がいる。
唯一の従業員だ。
41歳で既婚。
旦那はうだつの上がらなさそうな会社員で、小学生の子供が2人。
俺が独立した直後からだから、途中で産休はあったが、かれこれ10年近く働いてる計算になる。
とにかくマジメできっちりした人。
俺も全幅の信頼を置いてて、経理とか事務関係は一切任せてきた。
俺がそういうの苦手ってのもあるけど。
先日、友人の同業者と共同でちょっと大きな仕事を引き受けた。
で、その友人が何日かうちの事務所に来て、一緒に作業をした。
共同作業の最終日、打ち上げを兼ねて2人で近くの飲み屋に行った。
飲みながらしばらく仕事の話をしてたんだが、急に友人が言い出した。
「なあ、あの佐山さんて、なんつうか・・・たまらんよな」
「ええ~っ!?お前ってああいうのがタイプなの?」
「まさかwタイプじゃないけどさ、口調とかもろ、そっちっぽいじゃん」
佐山さんは決して美人じゃない。
顔面偏差値はせいぜい50台前半くらい。
整った目鼻立ちと言えなくもないが、いかついというか男っぽいんだよな。
普段は長髪を後ろで結わえてるんだが、ショートだと宝塚の男役っぽくなりそう。
上背は170センチくらいで、中肉というより肩幅の広いガッチリした体格。
パンツルックが多いこともあって、遠目にはニューハーフ風に見えなくもない。
実際、テレビに出てるオカマタレントの方が、よっぽど女の子っぽいと思う。
好みは人それぞれだろうが、一般的に男受けするタイプじゃないのは確かだ。
「そっちっぽいって何だよ?」
「何というか、命令口調で何か言われるとウワーってとなるというかさ」
「何だよそれw」
「ウワーってなる」の部分で友人は、仰け反ったような仕草を見せた。
笑って聞いていた俺だが、友人の言いたいことは分かる。
というか以前にも、彼女について似たようなことを言ってた男が何人もいた。
佐山さんの声は低めのアルトで、ドスが利いてる。
しかも感情がこもってない。
テキパキとした事務口調のせいか、言葉はそうでもないのにキツく聞こえる。
「社長(彼女は俺をこう呼ぶ)、◯◯からの支払いが遅れてます。催促しますか?」
「えーと、そうですね。お願いします」
「分かりました。あと、△△への納期が3日後です。早めの作業をお願いします」
「あー、はいはい、分かりました。急ぎます」
俺の方も敬語なのは、佐山さんが4つ年上なのもあるが、キャラのせいでもある。
文字にすると分かりづらいけど、言葉の端々に威圧感があるというかさ。
共同作業中、友人にも普段通り「◯◯をお願いします」という態度で接してた彼女だったが、慣れていない友人側が“命令口調”と受け取ったのも無理はないことだ。
彼女はもともと生真面目&几帳面で、納期や期限はきっちり守るべし、という人。
まあ社会人なら当たり前だけど、うちの業界はいい加減な奴が多いんだわ。
出張先で土産を買ってきて渡しても、キツめの表情を緩めることなくお辞儀しながら、「お帰りなさいませ。ありがとうございます」だもんな。
その佐山さんに、あの口調で何か言われたら、「ウワーってなる」友人。
分かりやすく言うと、自分の中のMな部分を刺激されるわけだ。
あの雰囲気で何か命令されると、素直に従わざるを得ない悔しさ。
そんな自分への苛立ちや歯痒さ、と同時になぜか覚える安心感と恍惚感。
友人はMっぽいところがあるから、そこら辺がハマったんだろう。
ここで「男はみんなM」とか、短絡的なことを言うつもりはない。
というか俺自身、M気質の持ち主じゃない。
佐山さんが働き始めた当時は正直、(うわー、なんかキツい感じの人だなー)と思ったくらいだ。
それがいつの間にか慣れて、あの口調で「◯◯をお願いします」と言われると、心のどこかでゾクゾクするというか・・・。
(これが被虐的快感か!)と感心したり。
佐山さんは礼儀正しいし、決して無茶を言う人じゃないが、仮に「私の靴を舐めなさい」と言われたら、素直に従いそうな自分がいる。
恋人を含め、女とはかなり付き合ってきた方だし、気の強い女はいくらでもいたが、ここまで他人を従わせる『何か』を持つ人はいなかった。
「佐山さんってさ、本人は自覚してるか知らんけど、超が付くドSだよな」
酔いが回ったのか、友人はかなり饒舌だ。
一応コイツ、2児の父なんだけどな。
「SMクラブの女王様とかだったらスターだぜ。道を間違えたんじゃねえか」
「アホかw」
俺は笑いながらグラスを傾けた。
まあ確かに、ボンテージスーツとか似合いそうではある。
ただ、そんな佐山さんがベッドでは超が付く真性M女に姿を変えることは、彼女の旦那すら知らない我が社の極秘機密だったりする。
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唯一の従業員だ。
41歳で既婚。
旦那はうだつの上がらなさそうな会社員で、小学生の子供が2人。
俺が独立した直後からだから、途中で産休はあったが、かれこれ10年近く働いてる計算になる。
とにかくマジメできっちりした人。
俺も全幅の信頼を置いてて、経理とか事務関係は一切任せてきた。
俺がそういうの苦手ってのもあるけど。
先日、友人の同業者と共同でちょっと大きな仕事を引き受けた。
で、その友人が何日かうちの事務所に来て、一緒に作業をした。
共同作業の最終日、打ち上げを兼ねて2人で近くの飲み屋に行った。
飲みながらしばらく仕事の話をしてたんだが、急に友人が言い出した。
「なあ、あの佐山さんて、なんつうか・・・たまらんよな」
「ええ~っ!?お前ってああいうのがタイプなの?」
「まさかwタイプじゃないけどさ、口調とかもろ、そっちっぽいじゃん」
佐山さんは決して美人じゃない。
顔面偏差値はせいぜい50台前半くらい。
整った目鼻立ちと言えなくもないが、いかついというか男っぽいんだよな。
普段は長髪を後ろで結わえてるんだが、ショートだと宝塚の男役っぽくなりそう。
上背は170センチくらいで、中肉というより肩幅の広いガッチリした体格。
パンツルックが多いこともあって、遠目にはニューハーフ風に見えなくもない。
実際、テレビに出てるオカマタレントの方が、よっぽど女の子っぽいと思う。
好みは人それぞれだろうが、一般的に男受けするタイプじゃないのは確かだ。
「そっちっぽいって何だよ?」
「何というか、命令口調で何か言われるとウワーってとなるというかさ」
「何だよそれw」
「ウワーってなる」の部分で友人は、仰け反ったような仕草を見せた。
笑って聞いていた俺だが、友人の言いたいことは分かる。
というか以前にも、彼女について似たようなことを言ってた男が何人もいた。
佐山さんの声は低めのアルトで、ドスが利いてる。
しかも感情がこもってない。
テキパキとした事務口調のせいか、言葉はそうでもないのにキツく聞こえる。
「社長(彼女は俺をこう呼ぶ)、◯◯からの支払いが遅れてます。催促しますか?」
「えーと、そうですね。お願いします」
「分かりました。あと、△△への納期が3日後です。早めの作業をお願いします」
「あー、はいはい、分かりました。急ぎます」
俺の方も敬語なのは、佐山さんが4つ年上なのもあるが、キャラのせいでもある。
文字にすると分かりづらいけど、言葉の端々に威圧感があるというかさ。
共同作業中、友人にも普段通り「◯◯をお願いします」という態度で接してた彼女だったが、慣れていない友人側が“命令口調”と受け取ったのも無理はないことだ。
彼女はもともと生真面目&几帳面で、納期や期限はきっちり守るべし、という人。
まあ社会人なら当たり前だけど、うちの業界はいい加減な奴が多いんだわ。
出張先で土産を買ってきて渡しても、キツめの表情を緩めることなくお辞儀しながら、「お帰りなさいませ。ありがとうございます」だもんな。
その佐山さんに、あの口調で何か言われたら、「ウワーってなる」友人。
分かりやすく言うと、自分の中のMな部分を刺激されるわけだ。
あの雰囲気で何か命令されると、素直に従わざるを得ない悔しさ。
そんな自分への苛立ちや歯痒さ、と同時になぜか覚える安心感と恍惚感。
友人はMっぽいところがあるから、そこら辺がハマったんだろう。
ここで「男はみんなM」とか、短絡的なことを言うつもりはない。
というか俺自身、M気質の持ち主じゃない。
佐山さんが働き始めた当時は正直、(うわー、なんかキツい感じの人だなー)と思ったくらいだ。
それがいつの間にか慣れて、あの口調で「◯◯をお願いします」と言われると、心のどこかでゾクゾクするというか・・・。
(これが被虐的快感か!)と感心したり。
佐山さんは礼儀正しいし、決して無茶を言う人じゃないが、仮に「私の靴を舐めなさい」と言われたら、素直に従いそうな自分がいる。
恋人を含め、女とはかなり付き合ってきた方だし、気の強い女はいくらでもいたが、ここまで他人を従わせる『何か』を持つ人はいなかった。
「佐山さんってさ、本人は自覚してるか知らんけど、超が付くドSだよな」
酔いが回ったのか、友人はかなり饒舌だ。
一応コイツ、2児の父なんだけどな。
「SMクラブの女王様とかだったらスターだぜ。道を間違えたんじゃねえか」
「アホかw」
俺は笑いながらグラスを傾けた。
まあ確かに、ボンテージスーツとか似合いそうではある。
ただ、そんな佐山さんがベッドでは超が付く真性M女に姿を変えることは、彼女の旦那すら知らない我が社の極秘機密だったりする。