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エッチな体験談

女友達にゲイバーに連れて行かれて世界が変わった

  
私は大学で仲のいい友達が出来ました。
名前を『やよいさん』と言い、あだ名は『やよさん』とします。

やよさんは動物で例えるなら狼って感じで、可愛いというよりも格好いいという印象のお姉さんでした(実は同い年だけど)。

タバコをぷかぷか、スレンダーなのにおっぱい大きくってさばさばしてて男友達も多くて、どうして私なんかと友達やってるんだろう?って思う部分もあるのですが、やよさん曰く、「なんとなく気が合うんだよね」。
私も一緒に居て楽しいし会話も楽しいしで悪い気はしていませんでした。

別にミュージシャンになるために上京してきたわけでもないのですが、ややパンクな装いから“只者ではない”って雰囲気が醸し出されるやよさんの将来の夢は、『お花屋さん』だったり『お嫁さん』だったり。
ギャップ萌えとでも言うんでしょうか。
好きな色は「ピンク」と言う割には、普段の服装は黒が多い。

そんなやよさんに誘われて、夜の街に繰り出すことになりました。
前に合コンとかに参加したものの、「何か違う気がする」ってやよさんに言ったのがきっかけだったと思う。

「じゃぁさ、面白いとこ行ってみない?」って、まるで近所の公園にでも散歩に誘うかのように私を夜の歓楽街へ。

やよさんに連れて行かれたのは、とあるビルの一角。

(なに・・・ここ?)

正直な感想としては、そういう感じでした。
お店の中はお客さんで溢れ、うらぶれたビルの外観とは対照的にとても賑やかでした。

「あら、いらっしゃーい」

そんな風に私たちに声を掛けてきたのはお店の方だと思うのですが、やよさんと顔なじみの様でとても親しげに話をしていました。

「どういう関係?」

そう聞かれる程度に私とやよさんの雰囲気が違ったのでしょうけど、「大学の同期」とやよさんが言うと、「ゆっくり楽しんでいってね」って、また別の場所に行ってしまいました。

店員A「あら、やよさんいらっしゃい」

やよ「相変わらず綺麗ね」

店員A「やだぁ~、お世辞が上手なんだから~」

(・・・やよさんって一体何者?)

私はそういう感想を隠しきれませんでした。
お客さんは大半が男性。
その中に女性客は私とやよさんくらいしか見当たりません。
恐る恐るこの店について聞くと・・・。

やよ「ゲイの友達に紹介してもらったの」

(・・・ゲイ?ゲイ?)

私「ゲイって?」

やよ「ホモとかそういうの」

私「ホモって、BLとかの?」

やよ「そんなに綺麗なもんじゃないって」

店員A「もぅ・・・やよさんたら失礼なんだから~」

私「はぁ・・・」

女装なのか、ニューハーフなのか同性愛者なのか、私には違いはさっぱりわからないのですが・・・。

やよ「こいつら玉取ってるよ?」

私「え?」

店員B「私はまだ手術してないもん」

私「え・・・」

(・・・やよさんって一体何者?)

私は改めてそう思いました。

私「あの・・・、やよさんって元男なんですか?」

私がそう聞くと周囲は大笑い。

やよ「なんでやねん!私は正真正銘ナチュラルの女!」

店員A「でも、やよさんって男らしいよね~」

店員B「そうそう、魂が男ってゆーかー」

やよ「なんかねー、昔っからこういう連中に好かれるのよね」

「・・・は、はぁ・・・」としか言えないというか、「見てみる?」とか言われてもブンブン首を振って、「いえいえ、いいです」としか言えません。
というよりも、どうしてそういう人に好かれるんだろう・・・。

私「やっぱり類は友を?」

やよ「だーかーら!私は正真正銘の女だって」

私「はぁ・・・」

やよ「なんなら見てみる?」

私「え?」

・・・凄く・・・男らしいです。
ショーはとても綺麗だったし、それに値段も安いし出てくる食事は量も多いし、やよさんが「夕飯はいらない」って言った理由がよくわかりました。
そして、そのお店を出た後。

やよ「私のツレが働いてるお店あるから軽く飲みに行かない?」

そんな風に誘われました。
そのお店は男性8割、女性2割(私とやよさん)でした。
随分とマスターの方がクネクネされてて、芸能人でそういう方いますよね、IKKOさんとかKABAちゃんとか、クリスとか・・・。

マスター「やよさんは女の子じゃないから」

やよ「うっさい」

・・・どうしてこういうお店に馴染めるんでしょうか?

やよ「変な奴らだけどね。面白いよ?こういう奴ら」

やよさんはそう言うのですが、そういうホモさんやゲイさんニューハーフさんと立て続けに遭遇したことで私はいっぱいいっぱいになってました。
テレビや漫画の世界の知識でそういう方がいる事は知っていましたが、実際にそういう方に会うのは初めてで、どう接していいのか、どういう風に話せばいいのかわかってませんでした。

やよ「普通でいいって」

やよさんはそう言うのですが、私にはその『普通』がわかりません。

やよ「キモかったら『キモッ』でいいの。中途半端にお世辞言ったってしょうがないし」

私「はぁ・・・」

マスター「やよさんは少しおしとやかさが足りないのよね」

やよ「おしとやかにしてたらあんたらと付き合えないって」

やよさんは普通にお店の方や他のお客さん(ホモのカップルさん)と話をしていましたが、私はやよさんたちの会話に耳をそばだてるのが精一杯でした。
確かにゲイの方が集まるバーという以上の特徴はないのですが、でも、そういう人たちもいる空間に足を踏み入れたという経験はとても刺激的で、そして少しだけ、やよさんという人間についてわかったような気がしました。
・・・が、それは勘違いでした。

お店を出た後、「どうしよっか?」って言われて、何も提案できない私。

やよ「うち来る?」

そう言われて私はやよさんの家を訪れました。

やよ「女同士だから恥ずかしくないでしょ?」

(いいえ、恥ずかしいです!)

舐められる、触られる、擦られる、揉まれ、抓られ・・・。
私は自分が何をされているのかよくわからない状態でした。
気持ちいいというのはわかるけれど、同じくらい恥ずかしいという気持ちがいっぱいで、ずっと私は目を閉じていました。

やよ「ほら、よく見て・・・」

目を薄っすらと開けると全裸のやよさんがそこに居て、私の身体を弄んでいました。

やよ「優しくしてあげるから」

(そういう問題じゃないです。本当に私にはそういう趣味はない・・・)

そう思っていても身体は正直で、気持ちいい事に抗うというのは本当に難しいんです。

やよ「やめてもいいの?」

そう言われると心の中に喪失感が生じます。

『やめて欲しくない』

そう言葉にするのは恥ずかしい、でも止められると辛い。
気持ちいい、まるでお風呂に浮かんでいるような多幸感。

やよ「ほら、どうして欲しいの?」

私「(もっとして欲しい・・・)」

それが素直な身体の欲求。

(でも女同士でおかしいよ)

そう思う気持ちも確かにありました。

「誰も見てないよ」
「二人だけの秘密」
「もっと淫らになっていいのよ」
「別におかしなことじゃないから」

そんな言葉を、抗うことなく私は受け入れていました。
指で擦られ、舌で舐められ、中を掻き回され、私は恥ずかしい言葉もおねだりも、抵抗なく口にしてました。

(いいんだ、それでいいんだ、今の私は私じゃないんだ)

そんなことを考えながら、やよさんが与えてくれる快楽に溺れていました。
脳髄が液体にでもなってしまったように考える事を放棄して、ただその刹那の悦楽に身を委ねていました。
彼氏のそれとは違って、優しく、じんわりと真綿で首を絞められるような快楽でした。
それに気持ちよさに際限がなくて・・・。

やよ「男なんて射精したら終わりでしょ?」

女同士は終わりがない。
ただひたすらに体力と気力の続く限り、快楽を貪る事が出来るんです。
それはとても気持ちいいけど、とても怖くなる快楽でした。
補助的に使われる潤滑剤や振動する道具等を使われ、私は自分が何回イッたのか、一体どれくらいの時間が経過したのか、全く認識することができませんでした。
イキ続けると苦しい、でもその苦しさを通り抜けた先には頭の中が思考を放棄するような、真っ白という状況が来るのがわかります。
頭が思考を拒否しちゃうんです。
オーバーフローって言葉があるように、気持ちよさが溢れて本当に溶けてしまうような・・・、そういう感覚でした。

朝になって意識が戻り、身体の感覚と心が正常にリンクした時にようやく自分がした事に気がつきました。
夢じゃなかった。
夢じゃない。
夢だけど、夢じゃなかった。
その時の私は、自分が何をしてしまって、その結果どうなったのかが全くわかっていませんでした。

やよさんは何事もなかったかのように朝ごはんの準備をしていました。
(ご飯と言ってもパンとコーヒーでしたけど)

やよさんに理由を聞くと、「可愛かったから」とだけ。

「誰とでもじゃない」
「可愛い子としかしない」
「レズビアンじゃない」
「どっちかといえば男が好き」

(・・・あの、何を言ってるのか、私にはよくわからないんですけど)

どうも私は、お酒に酔って彼氏のことを愚痴っちゃったみたいで、それでやよさんがそれを慰めて・・・。
いやいや、普通慰めませんから。

やよ「それに、一回寝ただけで恋人扱いしてたら、私の身が持たないって」

・・・やっぱりやよさんは謎の人でした。
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