出会い系サイトで詐欺られそうな知り合いのおっさん
- 2024/01/13
- 07:49
自分のマンションの真下に、
貧乏しとる中年の60代前後のおっさんが単身で住んでいる。
午前中、荷物を預かってくれてた事もあり、
おっさんをたずねると、
「ワシ、この生活抜け出せそうや」
またよからぬ事やっとんなと思いつつ、
台所で茶を飲みつつ話を聞くと、話は大体こんな感じだった。
「一週間前に暇潰し思て、出会い系に登録してみた」
「そしたらすぐ100通とか届くんよ、これとかこれとか、
この娘なんか『処女でいるのが恥ずかしい、
50万で私を抱いて』言うねん。
写真これ(おもくそギャル。
キャプションに「真美富豪の娘」と)。
この人なんかな、離婚して慰謝料330万もろてんけど、
人生つまらんから思いきって使いたい言うてな。
50歳や言うねんけど、この写真、どう見ても20代にしか見えんやろ?」
「ワシも『毎日でもエッチいけます』とか書いてね、
まあそんな毎日は無理やけど、腰も痛いしな~わはは、
でも今でもいくらでもいけるよワシ」
「でな、この人とずっとやり取りしててな、
この写真(叶姉妹の妹みたいなの)。
他のは裸の写真やらオナニーしてるのやら送ってくる、
凄いねん。でもこの人はちゃうねん。
貿易会社に勤めてるんやけど、
ホストクラブやらに貢ぐのに疲れた言うてんねん。
それやったら信用置ける人にてな、
ワシの事気に入ってくれててな、
こういう事情やからワシも信用できんねん」
「付き合ってくれるなら1000万くれる言うねん」
「もう夜も眠れない言うて、夜中もメールくるし、
仕事の合間にしょっちゅうメールくんねん。
これ来た時間を書き留めたやつ。
もうこの1週間で200通もきてんねん。真剣やねん」
「さっきの330万かて、中途半端な額やろ。ウソじゃ書けへん」
「この前会おういう事になって駅で待ち合わせしてんけど、
改札がいっぱいあってな。
連絡しようとサイトに問い合わせるんやけど、返事が来ん。
そういうメールを取り次がんのよ。
ワシがよう使うと思って、サイト側が邪魔しよんねん。
せやから何度も文句言ってやった。
それを証拠に次にその子からメール来ても、ワシの送ったのと全然噛み合わん」
「前なんか、他の子でワシのためにサイト料20万を振り込んだけど、
それはダメ言うて送り返したてサイトから連絡が来てん。
『何勝手な事しくさんねん!訴えるぞ』て送り返したわ」
「もう、1週間やけど、これで10万は使たかな~、
ほんまタバコも買えへん」
「今日3時にまた約束したんよ。会社の仕事早く終わらすって。
車がいる思て昨日日産行って車も見積もりとった、
え、金?その人の名義で買うから。車?フェアレディZ。車いるやろ?」
「ワシが何て名乗ってるか?いや、『名無し』やで」
「仮に会えたとしてその人が『やっぱびた一文払わん』言うたらどうすんの?」
と聞いたら
「それはない!」
の一言やった。
「サイトでかかった金も会ったら払ってくれるって言うねんもん」
もちろん、俺は午前中長い時間かけて、
罵詈雑言も含めあらゆる言葉を費やし、
説得を繰り返したが、これまでも知り合い友人等々から寸借サギ、
サイフ持ち逃げなどなど散々騙されても、騙されても、今回はガチで信じるとの事だ。
帰り際の彼の一言。
「もし会えたらお祝いしよな、旨いもん食いに行こな、きっとワシエエ顔しとるわ」
今度こそ、地獄行き超特急が走り始めたかもしらん。
もうこうなったら誰にもこのおじさんを止められない。
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午前中、荷物を預かってくれてた事もあり、
おっさんをたずねると、
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またよからぬ事やっとんなと思いつつ、
台所で茶を飲みつつ話を聞くと、話は大体こんな感じだった。
「一週間前に暇潰し思て、出会い系に登録してみた」
「そしたらすぐ100通とか届くんよ、これとかこれとか、
この娘なんか『処女でいるのが恥ずかしい、
50万で私を抱いて』言うねん。
写真これ(おもくそギャル。
キャプションに「真美富豪の娘」と)。
この人なんかな、離婚して慰謝料330万もろてんけど、
人生つまらんから思いきって使いたい言うてな。
50歳や言うねんけど、この写真、どう見ても20代にしか見えんやろ?」
「ワシも『毎日でもエッチいけます』とか書いてね、
まあそんな毎日は無理やけど、腰も痛いしな~わはは、
でも今でもいくらでもいけるよワシ」
「でな、この人とずっとやり取りしててな、
この写真(叶姉妹の妹みたいなの)。
他のは裸の写真やらオナニーしてるのやら送ってくる、
凄いねん。でもこの人はちゃうねん。
貿易会社に勤めてるんやけど、
ホストクラブやらに貢ぐのに疲れた言うてんねん。
それやったら信用置ける人にてな、
ワシの事気に入ってくれててな、
こういう事情やからワシも信用できんねん」
「付き合ってくれるなら1000万くれる言うねん」
「もう夜も眠れない言うて、夜中もメールくるし、
仕事の合間にしょっちゅうメールくんねん。
これ来た時間を書き留めたやつ。
もうこの1週間で200通もきてんねん。真剣やねん」
「さっきの330万かて、中途半端な額やろ。ウソじゃ書けへん」
「この前会おういう事になって駅で待ち合わせしてんけど、
改札がいっぱいあってな。
連絡しようとサイトに問い合わせるんやけど、返事が来ん。
そういうメールを取り次がんのよ。
ワシがよう使うと思って、サイト側が邪魔しよんねん。
せやから何度も文句言ってやった。
それを証拠に次にその子からメール来ても、ワシの送ったのと全然噛み合わん」
「前なんか、他の子でワシのためにサイト料20万を振り込んだけど、
それはダメ言うて送り返したてサイトから連絡が来てん。
『何勝手な事しくさんねん!訴えるぞ』て送り返したわ」
「もう、1週間やけど、これで10万は使たかな~、
ほんまタバコも買えへん」
「今日3時にまた約束したんよ。会社の仕事早く終わらすって。
車がいる思て昨日日産行って車も見積もりとった、
え、金?その人の名義で買うから。車?フェアレディZ。車いるやろ?」
「ワシが何て名乗ってるか?いや、『名無し』やで」
「仮に会えたとしてその人が『やっぱびた一文払わん』言うたらどうすんの?」
と聞いたら
「それはない!」
の一言やった。
「サイトでかかった金も会ったら払ってくれるって言うねんもん」
もちろん、俺は午前中長い時間かけて、
罵詈雑言も含めあらゆる言葉を費やし、
説得を繰り返したが、これまでも知り合い友人等々から寸借サギ、
サイフ持ち逃げなどなど散々騙されても、騙されても、今回はガチで信じるとの事だ。
帰り際の彼の一言。
「もし会えたらお祝いしよな、旨いもん食いに行こな、きっとワシエエ顔しとるわ」
今度こそ、地獄行き超特急が走り始めたかもしらん。
もうこうなったら誰にもこのおじさんを止められない。